新入社員が入社して約2週間。新型コロナウイルスの影響で新人研修もままならない職場も多いだろうが、そんな障害のあるなしに関わらず”新人が育たない職場”は存在する。ガールズちゃんねるに4月13日、「新人が育たない職場あるある」というトピックが立った。トピック内には、
「常に上から目線」
「老害がキツい」
「お局がヒステリーに威張りすぎ」
など、人材育成という重要な仕事がまったく機能していないことがよく分かる、残念な苦言や不満が相次いだ。(文:okei)
口答えも許されずストレスが溜まる新人 「意味わからん」と辞めた人も
まず多く挙がったのが、新人の立場で不満を訴える声だ。
「偉そうなだけで仕事が出来ない人が教育係」
「お局が仕事抱え込んで離さない、教えない」
「新人はできなくて当たり前なのに、あの子はあれが出来ないとかさっきこんなミスしてたとか悪口ばっか」
特に共感を集めたのが、「前に言ったよね?見て覚えて?→なんで聞かずに勝手にやったの!?」というコメントだ。つまり、ろくに教えてくれないので自分なりに仕事をするとダメ出しを食らうというあるあるだ。こんな理不尽、優秀な人でもメンタルがやられてしまう恐れがある。
マニュアルが存在せず「教える人が変わるとやり方が変わる」という職場や、長年勤めている社員が幅をきかせすぎて「仕事を教えない、機嫌に左右される」といった文句も多い。筆者も会社員の頃、機嫌で態度が180度変わる先輩に苦しめられたのでよく分かる。新人は口答えも許されず、恨みやストレスが溜まってしまうものだ。
実際、マニュアルがなく先輩にいちいち確認をとるため毎日残業になったという人は、「意味わかんねーと思って辞めた」と早々に見切りをつけていた。教えてもらわなければ分からないし、効率よく教えてもらえれば早く戦力になるのに、修行10年超えの寿司職人みたいなことを言われても困る。
「教育係が教育されていない問題」をどうにかして!
一方で、教育係にも言い分はある。
「教育担当にも通常業務を当たり前のように割り振る」
「一生懸命教えても、メモも取らない・返事もロクにしない新人さんにはこちらも教える意欲がなくなる」
下手をするとパワハラと言われるため「正解が見えない」と苦悩する人も。忙しくて余裕がない中で教育係をまかされ、やる気のない新人に疲弊するというパターンだろう。目の前の業務に忙殺され、「新人教育」それ自体が「余計な業務」のような気がしてしまい、雑な教え方や矛盾した言動につながってしまう事がうかがえた。
ただ、新人に本当にやる気がないのか、先輩が怖くてオドオドしてしまうためそう見えているのか、その場にいないため判断は難しいところだ。
そもそも「人にモノを教える」というのは意外と大変で技術も必要だ。「1度で分かれ」と言うならば、誰が聞いても分かりやすく伝える必要があるし、失敗した人に「なぜ間違った?」と詰問してはいけない。人前で怒鳴ったりしてプライドを傷つけるのも厳禁だ。
世にあまたあるビジネス書を開けばいくらでも学べることではあるが、企業が基本的なこととして教えておくことが必要かもしれない。
自分が不器用なタイプなだけに新人にも即戦力を求めるような風潮が筆者は嫌いである。人手不足の今だからこそ、企業はコストをかけて人を育てていただきたいが、それは難しいことなのだろうか。