一族経営の会社に夫婦で勤務する、滋賀県の30代女性の職場は百貨店などに出店している菓子メーカー。コロナの影響で売上は、前年比の3割にも満たない状況だ。ある時、社長の言動に目に余るものがあったという。

「社長は『俺にコロナをうつすな！』と恫喝するくせして、当の本人は一切マスクをしていません。売り場で働く販売員には『マスクなんてするものじゃない』とマスク禁止を指示しています。業績は落ち込んでいるものの、だからといって取引業者に“送りつけ商法”をしてまで売上を挽回させようとしている会社の方針に唖然としています」

「わざと男性管理職を抱えないようにしているだけです」

社内では一時テレワークの話が持ち上がったが、結局は資金不足で見送ることになった。テレワーク導入に向けた準備も一切進んでいない。しかし、表向きには「在宅勤務化を進めています」とマスコミに公表。社長の弟は、自宅でテレワークを満喫中だという。さらに、

「公表上では『女性管理職率45％、育休復帰率100％』と謳っています。でも実際は比率を上げるために、わざと男性管理職を抱えないようにしているだけです。育休に関しては、マタハラで退職した社員をカウントしていません。ちなみに社内には保育園がありますが、利用希望者は少ないです。園庭がないほか、給食でのアレルギー対応が不可だったり、保育料無償化の対象外だったりとかで」

夫婦で働いていることもあり、社内の声はよく耳に入ってくるという。

「コロナの影響で今までの不満が溜まっている社員は多いです。『社員の命より売上優先』と言う社長に対する声はもちろん、それに賛同する上層部への不満を口にする社員もたくさんいます」

女性はさらに「マイナスなイメージをとことん隠す会社に嫌気が差しています」といい、「コロナがひと段落したら退職する予定です」と綴っている。

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