新型コロナウイルスの感染力は、現時点では峠を越えた感もある。しかし全国の小売店では依然として、傍若無人な客の態度に苦しむ店員が多いようだ。キャリコネニュース読者からは、
「コロナ対策で過剰に構えている人、逆にコロナのことなんて何も考えていない人の差が凄いです。どちらのタイプも周りへの配慮がないため、常にイライラ感が伝わってきます。それに『作業が遅い』『この透明カバーは邪魔だ』と好きなことを吐き捨てて帰っていきます。時短営業ですが、もうウンザリです」(兵庫県/40代女性/スーパー)
といった経験談が寄せられている。岡山県のドラッグストアで働く30代女性もその一人だ。(文:鹿賀大資)
レジのビニールカーテンを開けて話しかける客「あなた意味がわかっていますか?」
女性の店舗では、コロナの流行とともに開店前から長蛇の列ができるようになった。もちろん客の目当てはマスクだ。開店後は一斉にマスクコーナーへと流れ込んでいくのが、日常的な光景だという。
「マスクがないのをわかると何も買わずに帰ったり、売り切れの時なんかは店内に入るや否や『マスクは?』と聞かれたり。すれ違うお客さんに声をかけられるたび、『またマスク?』『消毒液?』とビクビクする毎日です」
店舗ではパスタやカップ麺、菓子類、粉末タイプのホットケーキなどを中心に、あらゆるものが売れている。また多くの商品の欠品も続き、納品待ちの状況だという。しかし客は容赦ない。
「売り場を見たお客さんから『補充できてないなあ』などと言われ、その何気ない一言が頑張って働いている人にとってはストレスです。また、レジでボールペンを渡しただけなのに『菌がついてたらどうしてくれるんや』と怒鳴られたことも。その方は家族連れで来店され、子どもが走り回っていても放置していました。ちなみに購入したのはお酒1本のみ」
女性は客への不満を打ち明ける。
「友達じゃないんだから、もっと聞き方があるのでは。本当に必要なものだけを買ったら、店内をウロウロしないですぐに帰ってほしい。レジのビニールカーテンを開けてまで話しかけてくる人もいますが、あなた意味がわかっていますか?」
「なんで100円ショップにマスクがあって、薬局にはないんだ」
千葉県のドラッグストアに勤務する50代女性は「出勤するのが、かなりのストレスです」と日々の接客における不満を綴る。店舗では品薄の状況に応じ、1点制限の商品を増やしているという。ところが、
「その旨を伝えたら、急に他人になる家族客もいます。また『なんで100円ショップにマスクがあって、薬局にはないんだ。衛生用品がない薬局なんておかしいだろう?しっかり上の奴に伝えろ!』など訳の分からないことを言う客にもウンザリです」
女性は「みんなニュースを見てないんですかね?」と呆れている。ほかには、
「気が遠くなるほどの長蛇の列で、6時間もレジを打ちっ放しです。いまだにクーポンを発行したり、割引をしたりと入場制限もありません。レジ定員=コロナと考えている無礼なお客さんばかり。整体院に通おうにも断られ、苦しい毎日を送っています」(神奈川県/50代女性/スーパー)
といった声も寄せられた。
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