ガールズちゃんねるに6月上旬、「世帯年収600~700万の人」というトピックが立った。トピ主は地方在住で30代前半。 夫600万、妻であるトピ主が扶養内パート60万で、合わせて660万円ほどだという。
「子供が1人なので普通の生活ができますが2人目となるとギリギリかなと思ってます」と、漠然とした不安を語るトピ主。節約法などを語りましょうと呼びかけると、返信コメントは
「田舎でそれならセレブやんかー」
「地方で600万で節約しなきゃきついって、よほど主さんがやりくり下手なのかな?」
など、田舎で600万超は余裕のはずなのに……と疑問を呈する人が相次いだ。(文:okei)
子供2人、持ち家、車一台、毎年国内旅行も貯金もできる?
一口に田舎といっても地域によって異なるだろうが、トピック内のコメントは、「田舎なら余裕じゃない?うち500万前後で普通に暮らしてるけど」「うちもそれぐらいだけど子供二人いて問題なく生活できるし年に150万は貯蓄できてるよ。何にそんなお金使ってるの?」など、トピ主に厳しめのツッコミを入れる人が多かった。
年収600~700万円は、手取り約450~515万円ほどになる。ボーナス込みで月額にすると37万円~43万円くらいだろう。衣食には困らず、極端な無駄遣いをしなければ家族4人でふつうに生きていけそうな額ではある。
コメントには、逆に余裕を語る人も複数いて、
「うちも700万いかないくらいで小さい子供二人、持ち家、車一台だけど毎年国内旅行も行けるし、貯金も150万くらいできてるよ」
などの暮らしぶりを明かす。家賃補助のある安定企業で働いている人もちらほらいて、年収だけではなく勤務先の福利厚生も生活のクオリティに大きな影響があるとわかる。
また、「夫だけで600はうらやましいー共働きでようやくだよ」など、トピ主の夫が年齢の割にけっこうな高給取りだと捉える人も多かった。厚労省の資料によれば、2017年の1世帯当たり平均所得金額は 551万 6000円、「児童のいる世帯」が743万 6000円だが、中央値が 423万円で平均以下の世帯は6割以上で、トピ主を羨む人がいるのも無理はない。
地方だからかかる車・大学下宿代でカツカツの人も
一方で、暮らしには困っていないが節約を心がける、「家も車もコンパクト、服はメルカリ」など堅実派の声もある。また、「同じくらいだけどキツイ」として、
「車は一人一台だし、大学に行かせるのも一人暮らし前提だからお金かかるよ」
「地方は大学(下宿)問題がある。夢を見るとカツカツになる。我が家も夢見てカツカツだった」
など、地方といっても車の維持費や子どもの下宿経費などでカツカツになるという声が多数上がった。中には、「実家が飛行機の距離だから年2回帰省でかなりお金もかかる」という声に対して、「年2回の帰省が贅沢」という指摘も。妻の年収60万は「ほぼ専業主婦」と笑う人もいたが、60万円あれば子どもの習い事が1つ2つ増やせるのだから侮ってはいけない。
とはいえトピック内のコメントは、地方で年収600~700万円はまあまあ良い年収と感じている人が多い様子だった。しかし車や家、子どもの教育が思い通りになるという程でもないようだ。上を望めばきりがない。
年収600万円超では夫の幸福度は低いままというデータも
内閣府の調査(2010年)によれば、世帯年収が600万円超では妻の幸福度は上がるが、夫の幸福度は低くなるというデータもある。男性は「300~450万円未満」が最も高く、「450~600万円未満」では幸福度は下がり、600万円超でもさほど上がらなかった。年収が上がるほど仕事の責任が重くなり激務になることや、税金を取られ過ぎてモチベーションが下がるなど色々と原因は考えられるが、やはり年収の多寡だけで幸福度は決められないものなのだろう。