お悩み解決掲示板に7月中旬、「親子ローンを精算させてからお嫁に来てくださいと言われてしまいました」という相談が寄せられた。”親子ローン”は、親子リレーローンとも呼ばれ、親と子で住宅ローンを組み、親子二代に渡ってローンを返済していくシステムのことだ。同居する親が高齢で、長期間のローンが組めない場合などに利用される。
相談者は40代後半のバツイチ男性で、24歳の長女を連れて6年前に再婚。新しい妻との間に5、3、2歳の子どもがいる。6人家族で家が狭くなったため、埼玉県内で2年前に3000万円の新築を購入したが、
「年齢的に親子ローンしか組めず、私の定年後(12年後)には長女がローンを払うことになります」
と綴っている。(文:okei)
「何故、あなたが定年後も働いて返すという案がない?」
長女に最近、結婚の話が持ち上がったが、相手の親からは「親子ローンを精算させてからお嫁に来てください」と言われてしまったという。娘は、結婚したら彼の住む神戸についていくと言い、12年後のローンの支払いを激しく拒絶。相手の親に言われたことがショックで引きこもり、看護師の仕事も行けない状態になってしまったという。
この相談には父親への批判が殺到した。
「何故、あなたが定年後も働いて返すという案がない?娘ならいつか嫁に出て行ってしまうことも、嫁に出たら実家のローンなんて払うわけがないこともわかってたでしょ?」
「あなたが家売って残ったローンは自分で払えばいいじゃないの。長女は奴隷じゃないよ。(中略)小さい子が3人もいて50代で家買うとかありえないでしょう」
などのほか、「名義上は親子ローンでも、実際に支払うのはあなたと妻だよ、パートに出させなよ」「賃貸で我慢すればよかったのに」などと男性の計画性のなさに厳しい批判が相次いだ。
住宅ローンは最長35年だが、12年後に払い出しても20年以上は残っていることになる。ローンを組んだ22歳の時、娘は本当に自分で払うとは思っていなかったのではないだろうか。家に住み続けるならいざしらず、出ていけば自分のものでもない家に40代後半まで延々お金を払い続けることになる。彼氏の親の反応も、娘の拒絶ももっともな話だ。
「兄弟を作った理由」にも非難の嵐
スレッドには「妻が働くべき」という声も多数上がったが、5歳の子どもに障害があるため妻は働けないという。40代になってから、次々に子どもを作ったことを批判されると、
「3歳2歳の子供を作ったのは、5歳の子の将来の負担を長女だけに被せないため」
「賃貸で我慢を考えたのですが、やはり5歳の子供の将来を考えると持ち家の方がいい」
と釈明。賃貸の1階は妻が嫌がるし、そもそも賃貸はバリアフリー物件が少ないという言い分だった。つまり、極端に言えば他の兄弟たちは”5歳の子のために生きること”を生まれる前から決められてしまっているのだ。
これが更に火に油を注ぎ、スレッドの回答は
「妻が働けないなら家買うな。私なら縁を切って家を出る。最低な親」
「できないできないって、すごいね。じゃあ長女は結婚できないの?自分達は好き同士で結婚したのに」
などの怒りコメントが相次いだ。「子どもに障害があっても預けて働いている人はたくさんいる」という指摘も複数あった。
相談者は子どものためと言いながら、5歳の子どもと妻の希望を最優先している。障害の程度によっては仕方ない面もあるだろうが、親としてできる限りのことをする姿勢が見られないのが悲しい。
下の子の教育費のことは考えているだろうか。相談者は、相次ぐ批判に耐えかねたのか途中から返信をやめていた。掲示板では逃げてもかまわないが、長女への責任からは逃げてほしくない。彼女の人生がつぶされないように願うばかりだ。