部署で社員は女性とその上司だけで、パートや派遣社員の女性たちが働いていた。上司は「俺、こんなにすごい」と自慢話をするだけでなく、彼女たちを見下し、
「○○は全く使えない」「○○はかわいいだけで無能。そのうち風俗でもいけばいい」
と女性の前で暴言を吐いていた。その上、なぜか「自分は女性にモテまくってる」と勘違いし、彼女たちに「セクハラ・パワハラめいた言動」を平気な顔でしていたという。女性は彼女たちから代わる代わる悩み相談をされ、板挟みになっていたようだ。
「とんでもない悪口を毎日聞きながら、部下たちのフォローをし、上司の小間使いに明け暮れていました」
ただでさえ忙しいところ、「なんせ動くのが嫌」という巨漢上司に雑用をさせられ、愚痴をこぼしたかったのは女性のほうだったに違いない。
「上司だからって、何でも言われたことを忠実に聞くんじゃなかった」
結局、彼女たちが一斉に社長に直訴するという流れになり、女性は「部下の不満を抑えつつ仕事をうまく回すことができなかった」との理由から始末書を提出させられた。挙句に「全く畑違い」だったコールセンターに飛ばされる羽目に。上司の横暴を直談判した彼女たちは、さらに不当な目に遭わされたようだ。
「その上司は社長にかわいがられていたため、結局部下の女性たちは全員辞めさせられることに……」
元凶である上司はお咎めなしとは理不尽の極みだが、女性にはどうすることもできなかったようだ。コールセンターでの日々をこう振り返る。
「一日中かかってくる電話を同僚と奪い合いながら、営業する仕事です。じゃあどうすりゃよかったんだよ、と当時は思いました。上司だからって、何でも言われたことを忠実に聞くんじゃなかったと本当に後悔しましたね」
だが会社員である以上、上司の命令には逆らえない。結局女性は正社員の立場を捨てることを選んだようだ。
「それ以来、正社員を辞め派遣生活が長いですが、上司の見た目がヤバかったら契約しない、または即契約終了することにしています」
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