ディスコは12月3日、「就職希望企業ランキングおよび就職意識」に関する調査結果を発表した。調査は今年9月~10月に実施し、就職情報サイト「CFN」会員のうち、2018年9月~2020年8月までに海外大学・大学院を卒業、または卒業予定の日英バイリンガルの学生818人から回答を得た。
就職希望企業ランキングの総合1位はDeloitte Touche Tohmatsu、2位はPwC、3位アマゾン、4位はP&G、5位はゴールドマン・サックスという結果だった。上位20位の中に、コンサルティングファームが7社入っており、外資系コンサルティングファームの人気の高さがうかがえる。
また、積極的なグローバル採用を行っており、抜群の知名度を誇る企業が数多く選ばれている。ランクインした企業の多くが外資系で、入社後、世界中で活躍することを志望している留学生が多いことがわかる。
全体3位「アマゾン」は留学後に興味を持った学生多数
文理別に見ると、文系は、1位 Deloitte Touche Tohmatsu、2位 PwC、3位 P&G、4位 アマゾン、5位 三菱商事だった。上位10社のうち、コンサルティングファームが半数を占めており、文系学生の人気が非常に高い業界であることがうかがえる。昨年同様、P&G、三菱商事が5位以内に入った。
理系は、1位 グーグル、2位 アマゾン、3位 マッキンゼー・アンド・カンパニー、4位 Deloitte Touche Tohmatsu、同4位 ゴールドマン・サックスという結果だった。圧倒的な人気を誇るグーグルは2年連続で1位だった。上位10社のうち、IT系企業が半数を占め、高い人気があることがわかった。
就職したいと回答した企業について、「就職先として意識した時期やきっかけ」、「その企業イメージをたずねたもの」を聞き、全体とTOP3社を比べた。「就職先として意識した時期」について、1位Deloitte Touche Tohmatsu、2位PwCでは、半数近くが「就職活動を始めてから」と回答。一方、3位アマゾンでは6割以上が「留学してから」と答えた。
「就職先として意識したきっかけ」を聞くと、上位2社で最も多かったのが、「家族・友人・知人」で約2割を占めた。周囲の人からの口コミを聞き、就職先として意識する学生が多いことがうかがえる。アマゾンは「就職情報サイト」(23.1%)が最も多く、2位に同率で「家族・友人・知人」、「留学」がランクインした。
「出世に興味がある」7割 「興味ない」を大きく上回る
「企業イメージ」については、3社とも「グローバル企業である」「有名である」「一流である」が高く、留学生にとって共通した企業選びの譲れない軸だと思われる。3社を比較すると、Deloitte Touche Tohmatsuでは「企業規模が大きい」、PwCでは「若手が活躍できる」、アマゾンでは「将来性がある」が上位にランクインしているのが特徴だ。
理想の働き方を聞くと、71.1%が「出世や名をあげることに興味がある」と回答し、「出世には興味がない」(28.9%)を圧倒的に上回った。有名企業を目指していて、大きな希望を抱いている学生が多いことが明らかになった。海外で多種多様な問題と直面し、自身で問題解決をしてきた留学生にとって、仕事はスキル向上や経験値を得る絶好の場のようだ。
「チームか個人が、どちらで取り組める仕事をしたいか」については、72.8%が「チーム」と回答。「個人で取り組める仕事をしたい」(27.2%)を大幅に上回った。「働く場所」を聞くと、69.3%が「海外で働きたい」と回答し、就職後も世界を舞台に活躍したいと考える留学生が約7割いることが明らかになった。