コロナで外出自粛が続いていたころ「正社員のみ在宅勤務。非正規雇用にはPCなどの準備なし」(熊本県/50代女性/事務・管理)と、雇用形態が違うだけで在宅勤務ができなかった人の声が多く寄せられた。仕事内容は正社員とほぼ同じにもかかわらず、非正規という理由で、不利な状況に陥った人は、ほかにもいる。(文:林加奈)
「在宅勤務の正社員のフォローで大忙し。在宅パートから暇LINE」
50代女性の会社では、在宅勤務と出勤組に分かれて仕事をすることになったという。パートの一部も在宅勤務が認められたが、女性はあいにく出勤することとなってしまった。
「交渉しても在宅勤務にならず、逆に在宅勤務の正社員のフォローで大忙し。勤務中には在宅パートから『暇LINE』が。不公平すぎて転職しました」(北海道/事務・管理)
一方、50代の男性は、最近まで勤めていた建設関係の会社で不利益を受けた。コロナの影響で仕事が減ると、正社員を優先的に働かせて、非正規にはほとんど仕事が回ってこなかったという。そのため今は「社員として雇用してもらえるところを探しています」(宮城県/50代男性)と綴っている。
テレワークに限らず、作業現場仕事でも正規雇用が有利であることがわかる。テレワークできなかった人、あるいはシフトを減らされて収入減になった人など、その状況はさまざまだ。
会社は在宅勤務を推奨しても、パートは認められず
40代の女性は、コロナ禍での会社の対応を次のように語る。
「正社員は在宅勤務が推奨され、パートは在宅勤務が可能な業務にもかかわらず在宅勤務が認められない。副社長は危険だから『みんな在宅勤務するように』とパートの前でも平気で言うが『みんな』の中にパートは入っていない。同じ会社で働く人を人として扱わない会社に未来はないと思い、退職を決めた」(愛知県/40代女性/事務・管理)
ここでいう「みんな」とは、正社員のことだけでパートが入っていないことに失望したのだろう。同じ会社では働いているにもかかわらず、このような差別をされてしまったら疎外感でいっぱいになるはずだ。本当の意味で従業員を大切にする会社に転職できることを願いたい。
※キャリコネニュースでは引き続き「新型コロナで退職を決意した人」や「【読者投稿】奨学金返済中の人」に関するアンケートを募集しています。