もともと体が弱かった女性は、以前から蓄積された職場でのストレスから体調不良に陥った。その際、上司から「コロナではないのか? 近くの病院で検査して来い」と言われ、女性も従ったという。
「検査結果は3日後とのことでした。その間ずっと37~38度をいったりきたり。しかし上司から『常に連絡が取れる状態にしておけ』と連絡があり、熱を下げられる状況ではありませんでした」
幸いにも検査結果は陰性で、インフルエンザの疑いもなかった。ただ、原因不明との所見に、またしても上司に「他の病院で見てもらえ」と言われてしまう。
「近所の病院を2つ回りましたが、結果は原因不明のまま。それから2週間ほど熱が下がりませんでした。しかも上司からは『こんなに休まれると困る。雇っておくのが難しい』と言われました」
上司のその発言で、女性は辞職届を出したという。現況については、
「あれだけ疑われたので、今はコロナが怖くて仕事復帰ができません。実家暮らしなのであまりお金もかからず、今までの貯金を削って生活しています」
と綴っている。
「コロナの影響下で売上不振になり、会社は休業状態でした」
メーカー系の会社で働く岐阜県の40代男性も、前職のことを綴る。男性は当時、自動車製造工場の期間作業員として働いていた。本来なら4月末で契約期間を終えるところ、男性は更新を希望していたという。
「その頃はコロナの影響下で売上不振になり、会社は休業状態でした。そんな最中にいきなり退職届を郵送され、メモで『2日後には提出してくれ』と書いてありました。こっちは続ける気でいましたが、一方的な対応に我慢できず退職届に記入して送り返してやりました」
すると1週間後、会社から「退職の意思を確認したくて連絡しました」と電話があった。男性は、「本来は意思を確認した後、退職届を送るのが普通だと思いました」と憤りを隠せない。辞めることを前提とした会社の態度が腑に落ちず、退職の旨を伝えた。
医療機関に勤める愛媛県の40代女性は、コロナ対策が不十分な環境に退職を決意した。コロナ前にはリモートワークの導入計画もあったが、いざとなると誰も動かない体質の職場だ。時差出勤も業務の都合でしか認めていないという。
「職員間のアクリル板もなければ、机の距離も開けようとしない。窓もない狭い部屋で密接した状況の会議。ただ雁首を揃えればいいと思っている。しかもコロナ患者の受け入れ機関でありながら、手洗いやマスク着用の励行すら促していない」
女性は「肝心な時に動けない組織」といい、職員の命も軽んじていることから「もういいやって思った」と述べている。
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