
セクハラが原因で転職
東晶貿易は10月5日、「セクハラによる転職経験の有無」の調査結果を発表した。調査は9月下旬にネット上で実施し、20歳以上の男女4802人から回答を得た。
セクハラが原因による転職経験がある人は15.6%(748人)。その男女比は、男性46%、女性54%でほぼ半々だった。
「卑猥な言葉を言われた」「在宅ワーク中に家の近くまで来られた」
未既婚を聞くと、未婚は47%、既婚は53%でこちらも半々となった。結婚の有無はあまり関係がないようだ。セクハラの具体的な内容は「言葉によるハラスメント」「身体に触れる」「性差別に関する言動」「プライバシーに関わる内容を執拗に聞く」「親密な関係を迫る」といったものだった。具体的に、女性に対する被害については、
「子どもをおろして仕事しろと言われた」(女性・50歳~59歳)
「役員が飲み会で女子社員を膝の上に座らせた」(男性・50歳~59歳)
「毎日下ネタを聞かされ、寝よう寝ようといい続け、本気で断ったらパワハラされて辞めさせられた」(女性・50歳~59歳)
といった声が寄せられた。中には「在宅ワーク中に家の近くまでこられて無理矢理お茶に行かされた」という声もあった。また男性からは、
「男だから泣かないって言われた」(男性・40歳~49歳)
「卑猥な言葉を言われる」(男性・40歳?49歳)
「男性看護師だからという理由で処置を拒否される」(男性・40歳~49歳)
などが寄せられた。
転職に至るまでに何もしなかった人が半数
転職に至るまでに行った対処を聞くと、最多は「何も対処を行わなかった」で54%。以降、「上司・同僚に相談した」「本人にやめて欲しいと伝えた」「社内の相談窓口を利用した」と続いた。
転職時の企業選考で、前職の退職理由を聞かれた場合「セクハラが原因であることをありのまま話す」「他の理由でかわす」「何も聞かれなかった」といった声が多かった。
他の理由を挙げた人からは、「一身上の都合」「ワークライフバランスのため」「キャリアアップ」「親の介護で環境を変える必要があるため」などといった回答でかわしたという声が寄せられた。
セクハラ経験による転職について、「転職してよかった」という人は76%。一方、「思わなかった」という人も24%おり、
「転職先でも同じようなハラスメントが横行していた」
「セクハラは無くなったものの、転職によりキャリアダウンなどが起こってしまった」
といった声が寄せられた。