働き方改革により労働環境の改善が進められている。長時間労働や残業の規制はされているが、人間関係や社内の雰囲気の改善は、企業の裁量に委ねられてしまうため、いまだにパワハラなどの問題がなくならないようだ。企業口コミサイト「キャリコネ」にも、パワハラに関する口コミが寄せられている。(文:コティマム)
店長の恫喝「休みも関係なく電話・LINEがバンバンくるためノイローゼ」
「上司のパワハラ・セクハラと、異常な長時間労働で精神を病んでしまった。人事や役員に相談しても力になってもらえず、逆に執拗な嫌がらせを受け退職しました。毎月何人も入社、退社しており、とにかく人がどんどん辞めていく印象でした。担当者がころころ変わるので、担当者を確認するのにも一苦労でした」(その他/20代後半/女性/正社員/年収450万円)
「店長のひどいパワハラ。お気に入りの社員にしか出張査定の案件を回さず、気に入らない社員には1日中テレアポと店内の清掃をさせるのみ。査定に行けないから、当然給料は基本給とインセンティブに毛が生えた程度。そんな現状でありながら、月中旬になると成績不振のため部長とのWEB面談で罵倒され、『やる気がないなら辞めろ』と恫喝される。休みも関係なく電話、LINEがバンバンくるためノイローゼになる」(代理店営業/30代後半/男性/正社員/年収500万円)
「社内全体がガチガチの体育会系のノリです。社長がセクハラ・モラハラ・パワハラまがいの言動で男性社員を茶化すのは日常茶飯事でした。女性に対してはとても優しい人が多かったです。女性に生まれたかった」(Web関連職/20代後半/男性/正社員/年収240万円)
上司によるひいきや嫌がらせなど、今の時代でもパワハラが行われている企業は存在する。担当業務に不当な差をつけられたり、常に恫喝されたりする状態が続くと、業務に支障をきたすだろう。それがまた新たなパワハラにつながるという悪循環が生まれてしまう。
人事部門が適切に対応してくれればいいが、会社ぐるみでパワハラを隠蔽している場合は逃げ場もない状態だ。口コミの投稿者たちは、全員がすでに退職済みだという。言うまでもなく、精神を病んでしまう環境の職場に居続ける必要はないだろう。
おじいちゃん社長が堂々とパワハラ「決まっていた待遇も反故にされた」
家族経営やワンマン体質の会社では、パワハラが起こりやすいようだ。営業アシスタントとして働いていた30代男性(在籍時・正社員/年収470万円)は、「この会社は完全な同族企業」と語る。
「社長であるおじいちゃんが社員にパワハラを堂々と行っていた。職場内は社長による怒号と脅しで、社員がノイローゼになることも多かった。必要な休みも与えず、入社後の待遇も入社が決まった直後に反故にされました」
家族経営の場合「家長でもある社長に対して意見できる親族がいない」「親族揃ってパワハラ気質になりやすい」という問題があるのかもしれない。
「社長のワンマン会社。女性社員がいなかった。というか入ってもすぐ辞める。社長が事務所にいる時は社長の怒鳴り声がいつも響き、パワハラのオンパレード。それがイヤでみんなすぐに辞めていく」(総務/40代前半/男性/正社員/年収250万円)
社長がワンマン気質の場合、社長のルールがそのまま社員にも押し付けられる傾向にあるようだ。反論を許さない空気感の職場では、不満もすべて飲み込んで我慢するしかないだろう。しかし、怒号や罵声が当たり前の環境で仕事をするのは精神衛生上よくないことは明らかだ。退職者が続々と出てしまう企業は、労働環境やパワハラの有無を改めて確認し、働きやすい職場作りに取り組むべきだろう。【参照元:キャリコネ】