ブラック企業が問題視されるようになって久しいが、依然としてひどい労働環境の職場は多い。今回は、読者から寄せられたブラック企業体験談を紹介する。(文:中島雄太)
「有休を取るのは人が死んだときぐらいのもの」
50代女性(事務職)は、「連日深夜残業をさせられた」と語る。女性が働く環境は、現場が真横にある事務所だった。「現場優先なので、欠員や手がかかる仕事がある際には、代わりに駆けつけなければいけませんでした」と語り、その影響で深夜まで働くことも頻繁にあった。
「上司に相談して仕方なく残業していましたが、あるとき、『本社から注意を受けた』と言われました」
女性は業務課から厳重注意を受けたうえで、「支店長の顔を潰した」と罵られた。業務量の割に給与は低く、残業代も基本給に含まれており、「これだけ働いて、文句を言われるのはショックでした」と続けた。
40代女性(事務職)は、「週休一日と聞いていましたが、実際にはちがいました」と嘆く。
日曜日に外部向けの説明会が入ることもあり、「休みがまったくとれず、繁忙期は1ヶ月働き通しということもありました」と語る。また、タイムカードがないため、毎月どれだけ残業しても給料に変化はない。
「有休は基本取れず、『有休を取るのは人が死んだときぐらいのもの』と言われました」
女性は退職をしたが、その際の会社からの対応にも不信感を募らせる。退職金が支給されたが、「後日、あなたの口座に商工会議所から自分の口座に振り込まれたら、会社に返金してください」と言われたためだ。「会社に対する信頼が完全になくなりました」とコメントを寄せた。
「給料も記載されていた半分しか出ていません」
40代男性(運送業)は、「会社の体裁のために、書類上は休憩時間や睡眠を取っているかのように計上している」と嘆く。実際には休憩も取れておらず、睡眠時間も1~2時間しか取れていない。
「1週間トラックで生活をしています。帰宅しても20時間ほどしたら出社しなくてはいけません」
男性の不満は、待遇面にも及ぶ。「求人募集とは大幅にちがい、給料も記載されていた半分しか出ていません」と語り、ボーナスもかなり少ない。
男性は心身ともに疲れており、男性の家族も「給料よりも今週も事故しなかった、人様を轢かなかったとそればかり気にかけています」とコメントを寄せる。
トラックも古いものが支給されているが、故障の際の修理代の半分はドライバー持ちだ。この春からは、運行表もドライバー自身が書くことになり、「休日も仕事の延長です」と不満を募らせた。
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