ブラック企業経験者から寄せられるアンケート回答には、常識では考えられないようなトンデモエピソードが多くみられる。50代男性(技能工・交通・運輸)は、体調が悪くて休みの連絡をしたところ、本当に体調が悪いのか確認するために社長と副主任が自宅に来たという。
「私の顔色を見て『あ~本当に悪いんだね』と言ってさっさと帰っていった」
というから驚く。男性はその2日後に退職願を提出し、退職したという。(文:林加奈)
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本社移転が「社外秘」に!「取引は中止した方がいい」と取引先に言ってしまった
また、30代男性(サービス・販売・外食)はかつて勤務していた会社で、本社移転があったときのエピソードを語る。会社は何故か、「お取引先へ一切通知をしなかった」というのだ。
「自分が窓口となっているお取引先へ連絡しようとしたが、『社長命令』で止められた。部長に理由を聞くと『社外秘だから』と言われた。本社が移転しただけでなく、社員全員のメールアドレスも変更されたため、この会社と取引してくださっている企業は、この会社と連絡する術がなくなり、焦っていた」
「たまたま、個人の携帯を伝えておいたお取引先にはこっそり伝えることができたが、もうその時には『この会社との取引は中止した方が良い』と言ってしまった」
と男性は振り返る。
本社移転もメールアドレスの変更も知らせず、社員に「自社との取引を辞めた方がいい」と取引先に言わしめる会社。「まだその会社が継続していること自体が不思議でならない」と、男性は疑問符を残している。