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「全部酷くて笑い死んだ」社員もドン引きの迷CMが爆誕してしまった理由

CM画像

YouTubeより

このCM、もうご覧になっただろうか? 先週から今週にかけてTwitterでバズりまくっている迷CMがこれだ。(https://youtu.be/hkAPQe80QhQ)(動画は、記事下、関連リンクでご覧ください)

メロディ、リズム、出演者のアクの強さ、さらに最後のダジャレ。一度見たら絶対に忘れられないほどのインパクトだ。Twitterでも、「最初から最後まで全部酷くて笑い死んだ」「狙って作れるものでもないからこのセンスを活かして作り続けて欲しい笑」「こんなん作れるとか最早才能でしょ」といった称賛(?)の声が多数寄せられている。Twitterをはじめ、ネット上を賑わせているこのCMの制作担当者に、制作の意図や狙いを聞いた。(取材・文:箕輪 健伸)

深刻な人手不足

制作したのは、北海道札幌市に本社を置くサッポロ日昭自動車株式会社。新車・中古車の販売や車検、整備などを行う会社だ。CMの企画から演出、キャスティングまでを手掛けたのは、同社代表取締役社長の赤地勇己さん。赤地さんは、今回の大バズりについて「本当に嬉しいです」と話す。

「CMの狙いは、とにかく会社の存在を知ってもらうこと。初めから、Twitterなどで拡散されることを狙って企画しました。一般的な内容の、いわゆる普通のCMでは誰にも見てもらえませんし、興味も持ってもらえません」

背景には、深刻な人手不足がある。

「いくら費用をかけて求人を出しても、良い人材は大手系列の会社に取られてしまいます。求人広告には、今までにかなりの金額をかけてきました。ですが、応募が来ない……。求人広告を出しても効果が得られないなら、同じだけのお金をかけてCMを作り、まずは会社の認知度を高めようと。1回作ってしまえば、長い間、使い続けられる点もCMのメリットでしたね」

社員も出演者もドン引き

CMには、同社の社員も出演しているが、内容や演出プランを聞かされた社員は当初、「ドン引きしていた」という。

「”子供と一緒に見られない””家族に何て言えば””恥ずかしすぎる”という社員もいました。うちの社員は真面目で大人しい性格の人が多く、社風も実直・堅実。抵抗感を感じる人がある程度いることはわかっていましたが、これほどまでかと。だまされたと思って出てくれと、最後は社長権限で押し通しました(笑)」

CMのメインキャストは、北海道を拠点にしたプロレス団体「北都プロレス」のレスラーたち。団体結成時から付き合いが続いていて、「CMを作る際は、いつもお世話になっている北都プロレスさんにぜひ出演してほしいと考えていました」と赤地さんは話す。ただ、代表のクレイン中條さんにこの話を持って行き、演出プランを説明したときは「一拍、間があった」という。

「エッと言ったまま固まってしまい、戸惑っている様子でした(笑)。でも次の瞬間には”サッポロ日昭自動車さんのためなら”と快諾していただけました」

クレイン中條さんが戸惑いを感じたのは、この時だけではない。演出を務める赤地さんは撮影中、クレイン中條さんに「最後にダジャレをお願いします。アドリブで」というムチャぶりをしたのだそう。

「中條さんは最初、”えっ!無理ですよ~”なんて言っていましたが、最終的にはひねり出してもらえました」

この時、生まれたのがCM最後の「サッポロ日昭自動車は、にっしょうけんめい頑張ってます!」というダジャレだ。

当初の狙い通り、CMは放送されるや否や大反響を受けた。Twitterに転載され、大拡散。「サッポロ日昭自動車」の名は、全国の人に知られるところとなった。

赤地さんは、「これをきっかけに、少しでも求人募集に応募してもらえる人が増えたら嬉しいですね。IターンもUターンも大歓迎で、寮も完備しています。この記事を読んでいる方の中で、転職を考えている方がいらっしゃいましたら、ぜひうちも候補に加えていただけたら」とアピールしていた。

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