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「日本人にとって苦痛こそが神聖」――米国が戦時中に制作したプロパガンダ映像にネット驚愕「戦前から何一つ進歩してない」

過酷な長時間労働やサービス残業など、ブラック企業のひどいニュースが絶えない。それらの問題はあたかも最近になって生じているかのように錯覚しそうだが、根底には日本人が大昔から受け継いできたメンタリティがあるとしたら、どう思うだろうか。

6月15日、あるツイッターユーザーが第二次世界大戦中にアメリカが制作したプロパガンダフィルムを紹介。「日本人は戦前から何一つ進歩してないぞ」とコメントした。およそ7800のリツイートがされるなど、ツイッター上で話題となっている。

「降伏は恥と不名誉」休めない、逃げられないという日本人の精神

米軍のプロパガンダフィルム「Know Your Enemy: Japan」より(以下同)

米軍のプロパガンダフィルム「Know Your Enemy: Japan」より(以下同)

このプロパガンダフィルムは終戦直前の1945年7月、アメリカが自国の戦意高揚を意図して制作された。タイトルは「Know Your Enemy: Japan(汝の敵、日本を知れ)」。現在、YouTubeに動画がアップされている。内容は必ずしも正確とはいえないが、「社畜」が話題となる現代日本人の働き方に通じる日本人の精神性を痛烈に描写している。

「降伏は本人をはじめ、一族の恥と不名誉となる」(翻訳:森屋利夫氏 以下同)

戦時中、日本兵は降伏して捕虜になることをよしとせず、戦死こそ名誉としていた。日本兵は追い詰められると、自決をするか、バンザイ突撃(banzai attack)と呼ばれる決死の攻撃を仕掛け、アメリカ軍を恐れさせていた。

降伏という言葉は現在においては大げさだが、精神的・肉体的に極限まできつい状況に陥っても休んだり退職したりせずに、最悪の場合自ら命を断ってしまうまで追い込まれてしまうのは、降伏を恥とする思う日本人の精神が大きく影響しているように感じられる。

「なぜ悲惨な運命を黙って受け入れられるのか、なぜ労働組合を作らないのか」

働く男性

働く男性

また、当時の日本の農家の労働状況について、

「小作の重労働、貧しい食事、高い小作料は他に例がない」
「個人の幸福は問題ではなく 苦痛こそ神聖のようだ」

という表現があった。

現在に照らし合わせると、小作の重労働=低賃金での労働、貧しい食事=長時間労働や低所得による偏った食事、高い小作料=高い家賃といったところだろうか。戦争のために工場で働く人々については、こう描写されている。

「週6日、48時間働いて高給もとってはいない
週72時間低賃金で働きたいてい40歳で結核で死ぬ
なぜ日本人は悲惨な運命を黙って受け入れられるのか
なぜ労働組合を作らないのか
聖なる戦いを遂行している信念を持っているからだ」

当時の日本は「大東亜共栄圏」という崇高な理念のもとに、国民を総動員していた。現在のブラック企業も、従業員が過酷な長時間労働に耐えるように「ありがとうを集める」「感謝、感動」といった響きの良い理念を掲げるところが多い。構造的には似ている。

企業が低賃金で人を雇うことで利益を上げるのも昔から同じ

企業で働く女性たち

企業で働く女性たち

さらに、フィルムでは当時の企業と労働者の関係について、

「低賃金の製品は安く売れることを資本家たちは知っていた」
「(得た利益で)労働者により良い住宅や労働環境を与えたか?否である」

使用者たちは安い労働力で商売をして利益を得ていたが、労働者に利益を還元することはなかったようだ。サービス残業による残業代の未払い問題と、根本は似ている。

敵国を描写するフィルムのため、悪意が込められていることは否めないが、日本人の精神性の悪い部分を極めて冷静に表現している。現在の日本のブラック企業や、働き過ぎに関する問題を改善するためには、大昔から受け継がれているメンタリティを変えていく必要もあるだろう。

あわせてよみたい:ブラック企業自慢がやばい!

 

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