神奈川県の40代女性は、グループホームに6年勤務している。夜勤は18時間勤務で「夜7時から朝7時までは1人勤務」という過酷さだ。そのうえ
「会社では2時間の休憩取得書類を書かされますが、1人勤務なので休憩なんて取れません。休憩が取れなかったことを申請すると、上司に呼び出され『取得した』と書かされます。社内研修(の書類)も自宅で書かされるし。みんなそんなんなんですかね」
と女性はこぼしている。
また和歌山県の50代女性は、訪問介護の営業所で働いていた経験をこう明かす。
「ヘルパーとサービス提供責任者(サ責)との兼務でした。朝の7時から夜7時迄の訪問、その後事業所に帰ってからの実績入力。月末は締めの作業もあり、夜9時迄仕事をしていました。それでも、サ責の金額も残業代も給料に含まれているからと言われました」
サービス残業にもかかわらず仕事を頑張っていた女性だが、退職を決意する出来事が起こった。
利用者の訪問時間を勝手に変更し大阪まで忘年会に行く所長
女性は、「私が辞めたきっかけは、(営業所の所長が)ケアマネージャーに無断で訪問時間を変更、実績は計画時間通りに記入。訪問時間を勝手に変更し、『大阪で忘年会に出席する!』と言われブチ切れました」と振り返る。
「和歌山の営業所に勤めていた私は、『何故そんな事をしてまで(大阪の)忘年会に出席しなければならないのか?』と聞くと、『社長が自分等の分まで支払ってくれているし、事業所名を言われると立ってあいさつをしなければならないため、参加人数が少ないとマズイ』との事でした」
また、女性が勤務する営業所は年中無休だった。年末年始は他のヘルパーステーションが休みのため、他事業所の分まで仕事を詰め込まれたという。しかし
「私達ヘルパーが休憩も取りづらい中、当時の和歌山営業所の所長は、しっかり正月休みを取ってました。利用者様も、まさか忘年会のために自分達の訪問をケアマネに無断で早めてるとは思っていないでしょうね」
と女性は呆れた様子で皮肉を綴っていた。