三重県在住だというこの男性、働いていたのは2018~2020年頃のこと。新入社員は基本、「施工職(現場管理補助)及び営業職」に配属されたという。男性は、辞めて行った新人のうち2名に退職理由を聞いたところ、
「入社してからいきなり『会社目標達成への個人目標とそのプロセス』を、週一社長を含め全社員の前で発表することが必須となっていた。まだ仕事のイロハも十分に教えてもらっていない中で個人の目標のフォローばかりで、業務遂行と目標管理の関係がマッチしていないままストレスが溜まって辞めることにした」
と聞かされた。「他の人も同様なことで辞めている旨を聞きました」とのことだ。新人で何もわからない中、全社員の前で毎週そんな発表をさせられるとは、考えただけですぐ辞めたくなるのもよく分かる。
新卒者育成のビジョンや思いが経営者に無かった
それだけではなく、「新入社員に対する扱いの不味さ」は入社前からあったと男性は指摘する。
「入社前採用時には、個人の能力で伸び伸び仕事が出来る環境をPRしながら現実は新人を育てる育成の仕組みがないことや、上下関係の曖昧さによるコミュニケーション不足から、悩む新人が毎年いました」
「会社として中途採用による即戦力に頼っているなかで、新卒者を会社の人財として育成することの経営者のビジョンや思いが無かった」
そうしたことは本来コンサルが指摘すべき事項だろうが、忠告しても直らなかったのかもしれない。