Uber配達員をしていると告げると、最もされる質問のひとつが「結局いくら稼げるの?」だ。自転車だと、かつては1日2万円稼げば、同業者からは尊敬の眼差しで見てもらえた。月収換算すると自転車なら40万円を超えれば「ガチ勢」とされたのである。
ところがコロナ禍以降、特にバイク勢は月収60万、70万クラスがごろごろしているという。ネット検索すると月収100万円達成者が何人も見つかった。なかには「閑散期である4月に週給30万円突破」という変態的な記録を叩き出した猛者までいた。僕は自転車専門。バイク事情には詳しくないので、とある有名配達員に連絡し話を聞いてみることにした。(文:飯配 達夫)
月商60万の人気YouTuberに聞いてみた
大阪在住のYouTuberウバトモさんは専業配達員。バイクで配達していて、月の売上は60万円だという。どうやってそんなに稼いでいるのか?
ウバトモさんによると、「シミ」と呼ばれる稼げるエリアから出ないのが必勝法だ。見定めたエリアに踏みとどまって実績を積み重ねていくうちに、有利な条件が整っていくという。
どういうことかと言えば、「クエスト」と呼ばれる目標配達回数をクリアすると報酬が発生するが、この額に「個人差がある」らしいのだ。
「以前は全配達員一律でした。しかし現在、私は110回の配達に対し2.2万円提示されているのに対し、同じ110回で1.1万円しかオファーされていない人もいました。この方も同じ大阪です」とウバトモさん。
この点について、ウバトモさんがUberのサポート窓口に尋ねたところ「人によって報酬額は違う」と運営側も認めたという。
ウバトモさんはこう語る。
「稼げない人は1日5千円にも届いていないんじゃないでしょうか。稼げる人との差は閑散期になるほど開いていきます」「Uber配達員は個人事業主です。一般の商売人同様、考えて商機を見いださないと勝てません。サラリーマン・マインドのままだと稼げないと思います」
いやはや、「優秀な」配達員とそうでない人の間で、こんな格差が広がっているとは……。フーデリ業界は弱肉強食のシビアな世界だということを、あらためて知らされるエピソードだった。
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※ウバトモさんのチャンネルはこちら
https://www.youtube.com/channel/UCt7f7wMi8eSaq5HmQe4nvDw