女性は、「以前の会社で経理をしていたときのこと」をこう綴った。
「事務員として働くのは2年目になったとき、上司から別室に呼ばれました」
そこで上司から、
「あなたにはいろいろ不足しているところがあります。そこが何かはいいません。自分で考えてください。…そして足りないところを直すためにどうしていきますか?」
と言われた。足りないところを知らないうちに、すぐに「直す方法」を聞かれても困るだろう。女性は
「はっきりいって、『は?』って感じでした。さすがに顔にも声にも出しませんでしたが。とりあえず、『知識が不足しているので簿記をとろうと思っています』と答えると嘲笑されました」
「どこがダメかも言わずに、解決策もダメ出しどころかせせら笑う。こんな会社にいたくないと思って、その後すぐに辞めますといいました。すると鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていました」
と上司の戸惑いにもかまわず即退職を決意。
「私は当時一人暮らしだったので簡単にはやめないと思ったのでしょう。変に足元をみていることはわかっていたので、そんなところには長くいたくないと思いました」
上司の本心は想像するしかないが、あんな回りくどい指導方法が良くなかったことだけはわかる。辞める際の事務手続きでも不快なことが多々あったようで
「なお、退職後も離職票をなかなか出してくれなかったりと嫌がらせはされました。そのくせ保険証は返せ返せと騒ぎ立てられました。有給は一日たりとてつかわせてもらえませんでした。辞めるという選択は正解だったと今でも思います」
と怒った様子で振り返っていた。