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「求人が学生200人に対して20件あるかないか」就職氷河期の洗礼を受けた女性の記憶

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就職氷河期世代の経験談は、いつ聞いてもやるせない。「あなたの就活エピソード」をテーマに経験談を募集したところ、クリエイティブ職で40代後半の女性(大阪府/メディア・アパレル・デザイン/年収600万円)から投稿が寄せられた。

「地方在住だったこと、バブル崩壊すぐだったこと、専門卒だったこと、微妙に田舎で世間の流れが2年くらい遅かった事等のおかげで、就職氷河期の一番最初の洗礼を受けました」

と苦しい就活当時を振り返る。(文:okei)

国家資格があっても「自衛隊からの勧誘程度しかなく」

バブル崩壊(1991年)後の「就職氷河期の一番最初」ということは、1992~93年頃の就活だろうか。就職氷河期は93年から2005年と言われており、

「私の同級生で、2年後卒の大卒・院卒の人たちはほとんど就職できなかったか、ブラック企業で一年程度で退職してフリーターもしくはニートになっている人が殆どでした」

と同学年でも2年ずれるとさらに過酷を極めたようだ。女性は、公務員試験も親類のコネがない場合は難しく断念したと綴る。もちろん一般企業の求人数も少なかった。

「一般企業も、そもそも専門学校の就職センターにくる(求人)件数が学生200人に対して20件あるかないか」

「プログラミング系の専門学校だったため、最終的には、情報処理の国家資格(当時)合格者には自衛隊からの勧誘程度しかなく、あとは自力で探してねという形」

ネットエントリーもない時代で「情報を得る手段も少なく、急に大卒のみの要項まで付与されて散々な就活でした」と苦労を回想した。

それでも、「結局、まだほんのりバブルの余波でその先の危険を察知していなかったであろう地元の建設系会社の大量採用に合格した」とのことで、バブル気分が抜けきらない会社に内定した模様。しかし

「バブルのままの体制で未だに入社前の飲み会三昧やほぼ合コンが続くといった様子に嫌気が差し、小さな個人事務所への入社を決めました」

とその会社には入社しなかった。しかし個人事務所が良い環境というわけでもなかったようだ。

「月収ではなく時給計算なので(月)12万円程度、残業代なし、社会保険なし、有給もなし…病みそうになりながらの日々で、なんとかその後にご縁があって趣味の力で全く違うデザイナー職として転職。その頃に、新卒で決まっていた建設会社の倒産の話を聞きました」

紆余曲折あり転職が成功した女性。時代に疎い建設会社に入らなくて良かったとも言えそうだ。

当時を「本当に応募すらできない日々は、毎日が追い詰められるようで辛かったです」と振り返る女性だが

「しかし今は、再び転職活動で困っています。経験者採用ばかりを狙っても、40代はほぼ書類選考すら通りません。 なかなか厳しいものですね」

と明かす。いまも過酷な現実に日々向き合っているようだ。

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