男性は、研修をこうも振り返る。
「(ネット上の)一括見積もりというものが普及していない時代しか知らない人たちには、現在の何社も相見積もりを取っている中で契約をしてもらうという苦労を知らないため、一方的に私たちが悪いということを、ずっと言われ続けました」
さんざん理不尽なことを言われた挙句、研修内容までもが不可解なものだったという。
「営業マンとしての姿勢やテクニックというものではなく創業年月や創業者とその妻、息子の名前と誕生日を漢字も間違えずに覚えさせる、支社は全国に何社あり、この支社は何県でしょう?など、到底1日受けても営業成績が上がるはずもない内容でした」
まだまだ、謎めいた研修は終わらない。それは、研修を見ていた創業者が「途中で居眠りをはじめ」たときだった。
「講師が『お前たちがくだらないから創業者様が眠ってらっしゃるのだ!』と訳の分からないことを言い出し、もはや宗教だと感じ、退職を決意しました」
最後には、後悔の色一つない現在の気持ちを言葉に綴った。
「自分でも馬鹿らしくなりますし、本当にやめてよかったと思います」
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