副園長からのいじめはやむことなく、毎日のように繰り返された。女性は「よく耐えていたな」と当時を思い返す。
「会議の際にわざと椅子が隠されて足りず。『あなたはこれで十分』と言われ、壊れたパイプ椅子を渡されました。ロッカーが小さいので、衣替えをするため大きな紙袋の中に使わなくなった衣類などを入れ退勤して、親に迎えに来てもらった際には、翌日『大きな旅行用カバンを持って友だちに迎えに来てもらい、仕事後に出かけていた』と話をすり替えられ、注意されました」
嫌がらせのオンパレードに女性は少しずつ疲弊していき、蕁麻疹や不眠、「朝が来るのが嫌だ」という感覚に悩まされるようになったという。
そしてある日、副園長が女性の悪口を新人の先生に言っているのを目撃したとき、ついに女性の我慢は限界を迎えた。女性は「もーこの園を辞めてやる!」と決めると、これまでの鬱憤を副園長にぶつけたそうだ。
「『私の話ですか?何かありますか?』と言い、今までされたことを本人に言い、『保育者の教える立場の人間が、こんなことをしていて良いんですか?私は毎日とても傷つきました。以上です、失礼しました』と言い退勤しました」
女性は翌日から仕事に行くのをやめ、人生初の精神科にかかり、主治医が出してくれた診断書を園に送り付けたという。女性の反撃に、副園長はさぞ慌てたことだろう。
「副園長の手下の先輩から長文のLINEや電話が来ました。一度も対応しなかったです。次の診察日に病院へ行くと、主治医の先生が怒っていたので話を聞くと、園長の息子が『病状を教えろ、診断書は本物なのか?』と病院に訪れたそうです。その話を聞いて、自分の心と身体のために絶対に辞めようと思い、次の日に辞めました。思い返すだけでもゾッとする職場でした」
女性は子どもたちのことが心残りだったようだが、心身を壊した状態で仕事を続けることはできない。これ以上犠牲者が出ないように、副園長が反省してくれることを願うばかりだ。
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