残業月100時間超えの「実録」が話題に 「何でも買えるようになる」「いや何も買えない」 | キャリコネニュース
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残業月100時間超えの「実録」が話題に 「何でも買えるようになる」「いや何も買えない」

最近は残業を極力減らして、いかにワークライフバランスを充実させるかというのがトレンドになってきているが、そんな中、はてなブログで、100時間超えの残業をしていたという歴戦の「社畜」たちがその経験談を語って話題となっている

10月12日、あるプログラマーの男性が「実録・月100時間残業するとどうなる」という投稿を寄せた。男性はSIerで働いていた時期に、恒常的ではないが月100時間残業していたという。

見た目が「残念」になり、ストレスで破壊衝動も

「実録・月100時間残業するとどうなる」

「実録・月100時間残業するとどうなる」

長時間残業をして唯一のいいことは「なんでも買えるようになる」こと。毎月残業代がたくさん入ってくるので、独身だったら服や時計など欲しいものを何でも買えるようになる。飲食店では好きなだけ飲み食いしてカード決済。派手に金を使っても毎月黒字だった。

ただしそれ以外は最悪だ。まず「見た目が残念になってくる」。5時間半しか寝られないので、時間ギリギリまで寝るようになり、ヒゲを剃ったり髪を整えたりしなくなった。慢性的に睡眠不足のため、目も虚ろだったという。

疲労も蓄積されてくるため、生産性も低下。業務量が明らかに多いため、まともに仕事をする気も起きなくなり、結果として残業が増えるという悪循環になった。精神面ではストレスによって破壊衝動が出てきて自動販売機に意味もなく蹴りを入れたくなったりしたといい、「長時間労働を強いられると、人は壊れます」と書いている。

長時間労働のデメリットがよく分かる内容だが、この記事を受けて、さらにその上を行く長時間労働の経験談も寄せられた。現在40代だというその人物は、20代のころに出向先の官庁で月300時間も残業していたという。

変な頭痛と動悸、血液検査の数値もおかしくなる

残業100時間ではなんでも買えるが、300時間ともなるとお金を使う時間がないので「何も買えない」。そもそも残業代は月10万円までしか出なかった。身体にも確実にダメージがあり、20代にしてぎっくり腰で入院。他にも色々と不調が出ていたという。

「変に頭痛がしたり、心臓のあたりがむやみに動悸がしたり、とにかく自覚症状がひどかったです。それと、定期健康診断の血液検査の数値がむやみにおかしかったです」

この人物は出世欲があったせいか、破壊衝動などはなかったというが「精神的に持っても、体は正直です。間違いなく長時間残業をすると、体が壊れます」と書いている。

こうした一連の壮絶な体験談がはてな界隈で話題になった。コメントでは「サビ残月80時間やったことあるけど本当に破壊衝動には悩んだ」と共感する声もある。ダラダラ歩いている人を見ると蹴りたくなったといい、「自分てこんなに性格悪くなったのかと鬱になってくる」と振り返る。

残業100時間で、精神を病んだという人もいた。十数年たってもうつ病が完治しないといい、「ほんと働きすぎは駄目」と書いている。

「過労死ラインの80時間というのはあくまでも目安」

もっとも「〇〇時間残業したら壊れる」という基準も人によって変わってくる。漫画家の小島アジコさんも一連のブログを受けて、10月13日に「実録・月80時間残業したらその後こうなる」という記事を投稿。自身は80時間の残業で精神を病み、最終的に回復するまでに8年かかったという。

そのため「過労死ラインの80時間というのはあくまでも目安」と指摘。より短い時間でも壊れる人はいるし、それは別に恥ずかしいことではないとする。その上で「100時間、300時間働いて壊れなかったっていうのも自慢できることではない」と主張。

「とりあえず、本当に、残業せずに8時間で仕事が終わる、というのが労使ともに目指す場所だし、そうでないと日本の生産性はどんどん下がる一方だと思う」

と書いている。

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