ところがこの出来事の直後、社長が営業担当者を呼び出し、営業成績について2時間なじっている現場を目撃したのだった。女性はそのときの心境を次のように回想する。
「営業さん、社長夫人共に常識的な人だったので、あの人達を罵る社長はヤバい人なのではと思い退職の二文字が頭に浮かぶ」
ついに女性が退職を決める出来事が起きた。社長のパワハラの矛先が女性に向いたのだ。
「仕事がおぼつかないこと(中略)から『昼休みに本を読んでいることが気に入らねぇ』ということまでたっぷり2時間なじられる」
業界未経験で入社し、1か月も経っていなかったという女性の仕事がおぼつかないのは、許容範囲ではないだろうか。特に昼休みの読書を責められたことに、到底納得がいかなかっただろう。
この出来事で「もうこれはだめだ」と思い、翌日に退職を申し出たという。退職後に知ったことと女性は前置きし、次のように続けた。
「会社の離職率が異常に高かった。10人ちょいしかいないのに前年だけで6人辞めていたことを知ったので、精神を病む前に辞められて良かった」
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