男性は当時、自動車部品会社の開発部に勤めていた。件の上司は当時48歳の男性で、「かなり仕事ができる人だった」というが、部下に慕われるタイプではなかったようだ。
「正論を叩きつけて、部下を追い詰めるため、新人がよく潰れていました。その一方で、自分に都合の悪いことが話に上がると、軸をずらして話すため会話にならなかったです」
おそらくこの上司は、部下のことを駒としか思っていなかったのだろう。それは男性が職場復帰したときの発言にも表れている。男性は、「全員に頭下げて謝れ」と言われたときの心境を次のように語った。
「この人本当にそんなこと思っているのか? 頭がおかしいんじゃないか?と思いました」
謝罪を強要する上司に同僚たちも引き気味だったという。結局、男性は上司にだけ謝罪した。
「正直、人事に訴えてもよかったのですが、コロナ感染前に既に別のチームの異動が決まっていて、その上司の元から離れることが決まっていたため、事を荒立てたくないこともあり何もしませんでした。でも今思えばパワハラで訴えて、その上司に処分を下してほしかったです」
新人全員をうつ病にした上司はついに……
この出来事から1年2か月後に、男性は転職した。前職の年収は500万円だったが、転職後は700万円にアップしたという。
転職理由について男性は、「転勤が少なく、都市部に近く、給与が高い会社に転職したかった」と明かし、上司とのいざこざは関係ないと話していた。しかし結果的に、自動車部品会社から自動車会社の本体に転職できたため、「ある意味、上司を見返せたと思います」とほくそ笑んだ。
「ただ、上司にそのことを言っても『お前じゃその会社で絶対やっていけない』とか『履歴書とか面接で嘘ついたな?』と言われそうだったので、勝ち誇った気分のままそっと辞めました。こういうのもスッキリします」
転職が成功した男性に対し、上司のサラリーマン人生は転落の一途を辿っているようだ。
「上司は配属される新人を全員うつ病にしたこともあり、役職から外されて窓際族になったそうです。因果応報とは正しくこのことだと思いました」
5年間で5人の新人が鬱病になったというから、上司に相応しくないという理由で解任されたのだろう。
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