大手新聞社が「冬のインターンシップ」参加者募集 日経は「科学技術記者コース」を新設
斜陽産業といわれながらも、就活生に一定の人気がある新聞社。社会的な認知度が高く、給与もかなり高いからだろう。そんな中、大手新聞社や通信社がこの冬のインターンシップの実施に向けて、参加者を募集している。
各社のプログラムを比較すると、会社の戦略が透けてくるようで興味深い。例えば日本経済新聞が来年2月に実施するインターンは「記者コース」(24人)のほかに、「科学技術記者コース」(6人)、「電子版編集コース」(6人)で参加者を募集している。
朝日と読売は1泊2日で模擬取材を実施
ウェブサイトの記録によると、同社は2013年に「電子版コース」を設けているが、「科学技術記者コース」は今回が初めてだ。ビットコインなどの新しい技術動向に対応し、他紙に差をつけることをねらったのだろうか。STAP細胞騒動の教訓があったのかもしれないが、担当者は「意図についてはコメントできない」とのことだった。
参加者の条件は学年・学部・学科は不問で、プログラムの全日程(2016年2月17~22日で、21日の日曜日を除く5日間)に参加できる人。報酬は出ない。12月19日(土)必着でエントリーシートを郵送する必要がある。
朝日新聞社は、1泊2日で地方の取材拠点に出向き、記者体験を行う「冬季学生ジャーナリズム研修」(5日間)のほか、販売や広告、企画事業、デジタル事業、管理・財務の実務に即したグループワーク「冬季メディアビジネス研修」(4日間)を行う。申し込み締め切りは12月18日と間近に迫っている。
読売新聞社も、東京と大阪で1泊2日の模擬取材を含む5日間の「記者体験会」を行うほか、2時間ほどの「記者入門講座」を数多く行っている。技術総合職の仕事を体感できる1日プログラムが2月13日に予定されている。
このほか、記者を志す学生を対象とする共同通信社のインターンは、申し込み締め切りが12月22日必着。東京本社の参加者の自宅が遠い場合には、ビジネスホテルと同等の設備を持つ同社の研修施設に無料で宿泊できる。出版社では、フジサンケイグループ傘下の扶桑社が、雑誌「週刊SPA!」「ESSE」や書籍の企画立案を体験するインターンを予定している。
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