倒れたにもかかわらず病院に行く時間も与えられなかった女性は、翌日しんどさを感じつつも会社へ行った。そんな女性に対して社長は、体調を気に掛ける素振りもなく、不機嫌そうな様子だったという。そして
「開口一番『ねぇ…やる気ないでしょ?』。言われた瞬間、殺される!と思った」
と社長のセリフから、命の危険を本能的に感じ取った女性。だが、この会社で命の保証はないと思ったのは、これが初めてではなかったようだ。
「こっそり工場社員のタイムカードを見たら、深夜3時退勤→朝7時出勤が連なっててゾッとしたことを思い出し、親に怒られてもいいからもう辞める!と決意が固まりました」
こうして入社から3か月で退職した。
「当時はみんな社会人として頑張ってるのに私は3か月で辞めちゃって、根性が無いのかな……と凹みました」
という女性だが、その後は転職先に恵まれ、定時帰りで土日祝日も休める環境になったことで、「ようやくあの会社が異常だったんだな」と思えるようになったそう。また前職は激務の割に給料がかなり安かったことも改めて思い知らされたようだ。
「毎日午前様だったにもかかわらず、手取りが転職先と比べて2万~3万ほどしか差がなかったのです。残業代や深夜手当、休日出勤手当……なかったんだろうと思います。新卒で何も知らないのをいいことに、給料まで削っていたと思うと怒りしかないです。(中略)今は笑い話にできていますが、社長のことは一生恨み続けます」
と女性は話を終えた。その後の働き方改革により労働環境が改善された。令和の時代にはこんな無茶苦茶な話はないと思いたいが、実際はどうなのだろうか。
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【前編はこちら】「事務で入ったのに工場勤務、肉体労働になりました」新卒入社した会社で完全に騙された女性の回想