しかしそれでも、あまりに問題が大きくなりそうな時は上司や先輩が手を差しのべたものだった。ところが、中にはそれをしないタチの悪い先輩もいたという。
「いるんです。教育ではなくイジメるのが趣味なサイコパスが」
と形容されたその先輩は、裏で自分が「〇〇を辞めさせるまで追い込んだ」と豪語し、実際に何人もの若手をつぶしてきたという。
しかしやがて、ある新人によって制裁を受けるときが来た。
「あるブッ飛んだ新人がいて、幹部に直接メールして自らの被害を申告。管理職のマネジメントがなってないということがバレ、さらには弁護士事務所にまで相談していたこともわかり、組織としてその先輩職員のパワハラを追及せざるを得ない状況になりました」
いつの事か不明だが、「当時は思い切ったことをしたと思いました」と感心したように振り返る。ハラスメントに厳しい現在でも、職場の先輩を糾弾するのは勇気が要るだろう。この新人がパワハラに屈しなかった結果……
「そのおかげで先輩職員は出世はストップ。今では若手がいない年寄職員しかいない閑職に追いやられ、もう私は先輩職員の役職に追いつきました」
こう喜びを明かす男性。その先輩はすっかり大人しくなったそうで、「これは因果応報だと思いました」と語る。最後に、こう書いていた。
「半沢直樹のようなことが現実でもあるんだなと感じた出来事です」
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