この店舗は他の店とは違い、会社の部長がよく利用したり、「役員さん宅近く」にある店舗であったりと、「何が何でも目立つ場所に山積みして欲しい」1店舗であった。そのため女性は、
「資料を渡すときに指先が軽く触れるようにする、売り場を頂点として担当者と私で45度の角度を作るように斜め横向きに立つ、などの心理作戦も駆使しました」
「遅い訪店のお詫びと称して、閉店後の陳列手伝いもしました。他店の何倍ものエネルギーを注いで、本気の努力です」
と長い時間と労力をかけて営業努力を続けた。「その結果、2週間後にやっと2ケースだけ積んでいただけることになりました。やったー!」と、なんとか商品を置いてもらえることになった。頑張りが報われたのだ。ところが、
「しかし、社に戻って待っていたのは、『おお、取れたんか。2ケースくらい簡単やろ? 追加でもう少し入れてもらってや』との上司(マネージャー)の言葉」
ねぎらいの言葉もなく、そんな対応をされればさすがに許せないだろう。女性も
「はぁ?簡単なら、自分で取って来いよ!!」
と怒り心頭。これは心の声だろう。最終的には同僚のおかげで正気を保てたようだ。
「同じような言い方をされた経験のある同僚が、一緒にブチ切れて同情してくれました。ちょっと気分が戻りました」
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