実は男性は、その年に昇進試験を受ける予定ではなかった。
「上司と組織の人事課長と話して、『来年は実績を積む年にして、二年連続受けるということはせず、確実に再来年受かるように頑張ろう』ということになりました」
ところがその翌年、「別のところから横槍が入り、急遽2年連続で昇進試験を受けることに」なったという。当然、男性は困惑した。なんの準備もしていなかったため、その動きを仕掛けた当人に「なんでそんな無茶なことさせるんですか」と文句を言ったそう。
その時に言われたのが、冒頭の「下手な鉄砲数撃ちゃ当たるだろ」という言葉だった。
「ショックだし、人を舐めてるとしか思えなかったんです」
「あまりに配慮のない言葉に、その場で『俺が下手な鉄砲ということか!』と怒鳴り返して会議室をあとにしました」
言った本人としては特に悪気はなく、ここで運良く受かれば本人も昇進が早まって喜ぶだろう、ぐらいに思っていたのかもしれない。しかし、男性としては自分の計画が狂って許せなかったようだ。
結局男性は準備不足のまま試験を受けるハメになった。結果は、不合格だったという。つまり、落ちた履歴を残す結果となった。その後は、当初の計画通り翌年の試験で合格し、現在は昇進したポストで働いている。それでも、男性はその人物を許していない。
「その人の言葉は忘れませんし、二度と顔も合わせたくないです」
たとえ悪気がなかったとしても、本人の気持ちを軽んじる言葉は深い亀裂を生んでしまうようだ。
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