幼いころに「信田」を「しんだ」と笑われたから… 仕事で「篠田」という通称使った市係長に賛否
自分の名が受け入れられない人は「正当な事由」があれば、家庭裁判所に変更許可を申し立てることができる。ただし苗字(氏)の変更は戸籍制度などの関係で、きわめて限定的な場合にしか認められない。
信田係長は懲戒処分を不服とし、損害賠償を提訴。市も応訴する方針を明らかにした。ネットにはこのニュースに対し「死んだは気分悪いよなあ」「これは仕方ない」と同情する声のほか、「あー確かにガキの頃の同級で信田って子も死んだ→死体ってあだ名つけられてた」というツイートもあった。
その一方で、係長の対応を疑問視する声が見られる。
「小中あたりは嫌だろうけどそれ以降はどうでもいいだろ」
「大人になってもそんなことでからかうやつなんていたら、むしろそいつのほうが嘲笑の対象」
通称を使い始めたのが昨年からという点を指摘し、「なぜ今になって?」などと首を傾げる人も。どうしても「篠田」を使いたいのであれば、市から使用を断られた時点で訴訟をすればよかったとして、「勝手に使い始めたのはいけない」という人もいた。
なお記事によると、公文書の署名部分は課長が消印を押したうえで「篠田」を「信田」に訂正しているといい、業務上の迷惑がかかっているようだ。民間企業の社内文書ならともかく、公務員が公文書を作成することには問題がある。
「猿橋」という苗字の変更が認められた例も
また、ネームプレートに「篠」のシールを貼るくらいなら、「しのだ」という読み仮名を振ればよかったという指摘も少なくない。
「文字は信田のままで『しのだ』じゃあかんの??」
「読み仮名書いてるのにわざわざ『しんだ』とは読まねえしな!」
公文書の署名を見て「しんだ」と誤って呼びかけられることも、ほとんど考えられず「過剰反応で意味不明になってしまった」という声も。「信田」よりも珍しい名字もあることを例にあげる人もいた。
「五味(ごみ)さんにあやまれ」
「御手洗(みたらい)さんに同じこと言えんの」
「羽毛田(はけた)さんの方がストレスやばそう」
「全国の信田さんに熱い風評被害」
なお、幼いころに「サル」と呼ばれて笑われてきた「猿橋」という苗字の人が、自分の子どもに同じような不愉快な思いをさせたくないとして、第一子が産まれるにあたって氏の変更が認められた事例があるようだ。
あわせてよみたい:「風通しのよい職場」は本当に働きやすいのか?