自身にオファーが殺到した理由を、上司はこう説明する。
「行く先行く先で全部経営をV字回復させたから、噂が噂を呼び、是非うちに来て欲しいと頭を下げたり土下座までするところもあったわ」
敏腕経営者としての過去を誇示する上司は、利用者家族には良いことだけでなく、時にはお叱りを受けるような内容も正直に伝えていたからこそ信頼を得られた、と主張する。最終的には
「『うちの親も貴方の施設に入れたいと施設入所のキャンセル待ちが絶えんかったわ』と、嬉しそうに語っていました」
一連の話を終えた上司はご満悦であったようだが、聞き役の男性の心中は冷めきっていた。当時の心境をこう書いている。
「ほんとに凄い人物は自分からそんな話題は口に出さないし、そんなに凄ければ、メディアに取り上げられているはず」
「それが無いということは口からのでまかせか、自分は凄い人物だと周囲に思われたいし思わせたい奴」
上司の話に感心するどころか、信ぴょう性のなさに呆れかえっていた。そのため「適当にあしらっていたし、くだらね~と思って聞き流していました」と本音を綴っている。このような場面では無理に話を合わせるよりも、男性のように冷静に受け流すことが一つの対処法かもしれない。
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