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本来、従業員の味方であるはずの労働組合が、会社の言いなりだったら――。そんな絶望的な状況を経験した男性から投稿が寄せられた。
関東の40代男性(素材・化学・食品・医薬品技術職)が以前勤務していた地方の町工場でのこと。業績が悪化し、春闘で「一律賃下げ」が申し渡された。会社の状況を考えれば仕方ない面もある、と考えた男性だが、一つどうしても納得できないことがあった。
「当時の営業部長が個人的なコネを維持するために勝手に取ってきた、『赤字であることが公然の秘密として全社員に知られている契約』がありました」
つまり会社の業績悪化の一因とも思える契約だ。(文:篠原みつき)
「組合員の給与を引き下げてでも続ける価値はありますか?」
組合から意見を求められた男性は、まずこんな正論を主張した。
「賃下げの前に、せめて例のあの契約は破棄してほしい」
だが、組合役員の一人は「それはできない」と即答。その役員は件の営業部長の部下であり、上司に逆らえないことは明らかだった。そこで男性は、組合役員としての立場を問いただす。
「会社の業務と組合活動は別物です。部署内の立場は関係ありませんよね。組合の代表として、ハッキリと上層部に伝えてください」
「1000万のコストをかけて800万で販売する商売を、組合員の給与を引き下げてでも続ける価値はありますか?」
さらなる意見に言葉を詰まらせた組合役員は、しばらくして耳を疑うような言葉を口にした。
「…たとえ800万でも、それが皆さんのお給料になるんです」
800万円の売上のために1000万円のコストをかければ、200万円の赤字が出る。それが給料になるはずもない。それでも「その後は話題をウヤムヤにされ、強引に合意・妥結に持っていかれました」と振り返る。
「組合役員の立場のはずなのに、完全に上部の息がかかっている状態でした。『この会社ダメだな』と思い、退職を決意しました」
組合が完全に機能不全に陥っていることに愕然とし、これが会社を見限る決め手になったようだ。
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