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楽しいはずの職場の忘年会が、ハラスメントの温床になっていた時代があった。愛知県の50代女性(医療・福祉・介護)は、今から20数年前に忘年会で起きた、あまりにも卑劣な出来事を語った。
当時は今ほどハラスメントに対する意識が厳格ではなく、「セクハラに対して雑でした」と振り返る女性。だが、それにしても度が過ぎていた。(文:篠原みつき)
廊下で友人が泣いていた理由
事件は勤務先の病院主催の飲み会で起きた。院長が「今日は無礼講だー」と宣言したことが、最悪の引き金になったようだ。
少し離れた席にいた友人がなかなか戻ってこないため、女性が様子を見に行くと、彼女はトイレではなく廊下で泣いていたという。事情を聴くと、隣に座っていた男から執拗なセクハラを受けていた。
「隣の席の男に『(性行為で)バックは好き?』『彼と週何回くらいする?』などと聞かれた挙句、Vネックセーターの胸の谷間に手を入れられたのだそうです。友人は胸が大きかったからでしょうか。『あ、本物だー』とかほざいたと。それで逃げてきた、怖かったと泣いていたわけです」
その男の言動は、もはやセクハラの範疇を超えた犯罪だろう。辱められ深く傷ついた友人の姿に、「他人事ながらあまりにも」腹が立ったという。
「殴ってやろうと思った」身代わりになって男を睨みつけた結果
怒り心頭の女性は、友人の代わりに自らその男の隣席に乗り込んだ。
「男は私にも、彼氏がいるかとか聞き始めたので、『ほう?』と睨みつけたらそれ以上聞いてこなかったので、復讐をしそこねました。私も胸はそれなりにでかいので、もし触ろうとしてきたら、殴ってやろうと思ったのですが……殺気を気取られたのかも」
気迫に押されたのか、男はそれ以上手を出してくることはなかった。だが、本来であれば周囲の人間や、何より「無礼講」を口にした院長が止めるべき事態だったはずだ。女性はこう憤りを書いている。
「病院の飲み会だったのですが、院長が『今日は無礼講だー』と言ったからとて、していいことと悪いことがありますよね」
過去のこととは言え、友人を傷つけられた悔しさと、卑劣な男に対する嫌悪感は消えることはない。時代が変わった今、こうした「地獄のような忘年会」が二度と繰り返されないことを願うばかりだ。
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