人事採用の仕事も将来人工知能に置き換えられる? AIによる求職者マッチングが意外と高精度 | キャリコネニュース - Page 2
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人事採用の仕事も将来人工知能に置き換えられる? AIによる求職者マッチングが意外と高精度

ミツカリは、パソコンの画面上で約70の質問に答えていくだけで、「協調的または競争的」か、「過程重視または結果重視」かなど、その人の特徴や価値観の傾向が把握できるシステムだ。採用する会社側の社員もすべてこのチェックを受けておくことで、求職者と会社側の相性をAプラスからCマイナスまで見ることができるという。

たとえば、5万円以上を主力商品とするスポーツ自転車販売店「きゅうべえ」(京都市・二条店)では、男性アルバイト店員Sさんの採用に成功した。面接時には緊張してろくに会話もできなかったSさんに、店長は不安を感じていた。

しかしマッチングスコアがAマイナスと好適のため採用したところ、スポーツ自転車に乗ることが趣味のSさんは、豊富な経験と知識を生かし、多い時は高額自転車を1日4台売り上げる活躍ぶりを見せている。

ミツカリを開発したミライセルフの表孝憲社長は、人事採用で上手くいかなかった経験からこのサービスを始めたという。

「産業心理学に基づいて、人間の特徴や価値観を聞く。いい悪いじゃなくて、どっち側のタイプなんですかと」

求職者としては人間の方が「騙せる余地がある」という指摘も

筆者も試しにミツカリのサイトで適正クイズ(個人版)をやってみたが、「興味のない仕事でも給料が高ければいい」or「給料が低くても自分のやりたい仕事をしたい」など、なかなか決めかねる質問をされて悩んでしまった。正直に答えることが前提になるが、入社してから「やっぱり合わなかった」となるよりは、素直に答えたほうがいいのだろう。

経営コンサルタントの梅沢高明氏の解説によると、こうした人材マネジメントをAIなどのテクノロジーを使って最適化・自動化することを、「HR Tech(エイチアールテック)」といい、たとえばグーグルが採用の一次選考に自社開発したソフトを使っているなど、既に広く行われているという。

梅沢氏の「AIに人事評価や職場替えを決められるのと、人に決められるの、どっちがいいですか?」という質問に、メインキャスターの大江真理子さんは「AIのほうが客観的なのかな」と答え、大浜平太郎キャスターは「人のほうがいいですね。まだ騙せる余地がありそう」とのこと。表向き要領のいい人をひいき目に見てしまう人間より、どうもAIのほうを信じたくなってしまう。

エイチアールテックの範囲は、採用だけでなく人事の配置やポテンシャル評価、人材育成や組織の活性化診断など幅広い。そのうち、人事部の機能がAIシステムに取って代わられることもあるのかもしれない。

あわせて読みたい:面接の「あなたをモノにたとえると?」は茶番

 

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