知識も金もない人間はペットを飼うな! 神戸市の市営住宅で猫53匹放置「多頭崩壊」が発生、死骸も数匹分
僕は動物が大好きだ。動物というか、生きとし生ける全てが愛しい。ゴキブリが家に出ても、なんとか殺さずに外に出そうと考える。今は猫3匹に囲まれて楽しい日々を謳歌している。
唯一嫌いなのが、人間だ。特に、動物に対して思いやりの欠片もないような人間は大嫌いである。(文:松本ミゾレ)
多頭飼育で周辺から苦情&猫も不衛生な環境で飼育される地獄絵図
産経新聞や毎日新聞などが10月末に報じたところによると、神戸市東灘区の市営住宅で、いわゆる猫の「多頭崩壊」が発生した。
記事によれば、ペット禁止であるにもかかわらず、53匹もの猫が放置されていたというのだから驚きだ。数匹の死骸もあったという。部屋からはものすごい異臭が出て、以前から問題になっていたという。猫ってかなり綺麗好きで、しっかり飼育していればほとんど異臭を放つことはない。猫自体は清潔を好むし、飼い主がトイレの掃除をしっかりやっていれば、周辺に迷惑をかけることもない。
ところがこの飼い主の40代の女は、ペットを飼ってはいけない市営住宅に勝手に猫を招き入れ、掃除もおざなりにして避妊もさせず、50匹以上にも繁殖させてしまったというわけだ。
件の市営住宅では、2015年から近隣より「猫の糞尿で悪臭がする」と通報が寄せられていたというが、市側の指導も効果はなかったという。そこで市が強制執行に踏み切り、今年4月に女は強制退去となった。猫がひしめき合っていた部屋の状態はすさまじく、畳は腐り、柱には多数のひっかき跡が残されていたということだ。
残された猫たちは、市民グループが引き取ったとのことなので、53匹全てが幸せなその後を送れることを願わずにはいられない。
知識も金もない人間はペットを飼うな!
ペットの多頭飼育崩壊については、このところメディアでもよく話題になる。猫の場合は生後1年足らずで繁殖可能になってしまうので、そこで避妊手術を受けさせることが、不本意な繁殖を防ぐための一手。そんなことは当たり前なのだ。しかし、未だに猫を飼っていながら、この避妊手術すらしないという飼い主も多い。
いや、それこそ広大な敷地と持ち家があって、猫が増えてもよろしいと言うのであれば、それもアリだ。でもこの飼い主は勝手に市営住宅で猫を殖やしていたわけなので、本当に言葉もない。
部屋は3DKとのことだが、こんなスペースに53匹ではあまりに狭すぎる。れっきとした虐待だ。こういうニュースを目にするたび、僕は泣きそうになる。猫ってこういう狭い範囲で大勢暮らせるほど、雑な性格はしちゃいない。
それぞれに性格の違いがあって、個性もある。その個性を尊重するために、広いスペースが1匹ごとに必須なのだ。
恐らくこの飼い主も、当初は多くても数頭程度だったはず。しかし避妊させる発想もなかっただろうし、なんならそんな金すらなかったかもしれない。これが最大の不幸だ。こんな飼い主のせいで増えまくり、まともな飼育環境下で暮らせなかった53匹の、何の罪もない猫が不憫でならない。
これはこの際はっきり書いておくが、金を持たない、あるいは馬鹿な人間。これらに当てはまる者はペットを飼うべきではない。ペットは大事な家族。そんな家族をしっかりと大事に育てることができるのは、知識があって、相応のお金がある人に限られる
以前どっかのSNSで「お金がない人はペットを飼ってはいけないんですか?」みたいなことを言っていたネットユーザーがいた。結論から言えばそうだ。避妊手術しかり、日々の餌代しかり、与えるオモチャしかり。病気になったら病院で診察をしてもらう必要もあるし、その額も決して安くない。大切な家族として動物を迎え入れることができる人だけが、ペットを飼うべきだ。
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