2019年卒も引き続き売り手市場 3月1日時点の内定率が上昇、エントリー数を抑えて効率よく企業を回る傾向も
全体の動きを見ると、学生のエントリー数は年々減っている。昨年、一昨年の同時期にエントリー社数・エントリー予定数を聞いたデータでは、2017年卒は合計47.2社、2018年卒は42.7社だった。2019年卒は35.7社と40社を割り込んでいて、少ないエントリーで効率的に内定を得ようとする様子がうかがえる。これも、売り手市場が続いていることの恩恵だろう。
新たなエントリー企業を探す手段は依然としてナビサイトが主流で、83.8%が支持している。合同企業説明会(66.7%)や学内セミナー(59.3%)を挙げる学生も多い。
ただ、社員と直に接することで、かえって企業にマイナスイメージを抱くケースもあるようだ。企業選びの過程で「この企業はないな」と思った経験やネガティブチェックのポイントを聞いたところ、
「ブースにいる他の社員がずっとケータイを見ていた」(文系女子)
「予告なしにエントリーシートを書かせたり適性検査を受けさせたりする企業」(理系女子)
「企業説明をされる社員さんの話し方の印象が良くないとき。学生の前に出すのはまともな方にしてほしい」(文系男子)
といった声が挙がっていた。
就活解禁日の時点で既に約4割は面接経験済み
3月1日時点でエントリーシートを提出した学生は全体の40.9%と、既に4割以上が提出経験を持っている。平均提出社数は3.5社だった。筆記・WEB試験を受験した学生も41.8%と4割を超えた。既に面接を受験した人も36%いて、いずれの割合も昨年の同期を上回っている。企業の動きは前年より早まっているようだ。
一方で、1日時点で志望業界を決めている学生は88%と、昨年の同じ時期(92.7%)に比べ4.7ポイント低い。リリースでは、「就活解禁時として高い決定率であることに変わりはないが、業界を決めずに就職活動をする学生が増えているとも取れる」と見ている。