働き方改革ってなに?「月70時間はサビ残してる」「45時間以上はつけられない暗黙のルール」いろんな業界の残業事情
「働き方改革」は着々と進んでいる。今年6月には働き方改革関連法が成立し、残業時間に規制が設けられた。時間外労働は原則、月45時間、年間360時間が上限となった。
国の改革に先駆けて長時間労働の削減に取り組む企業も多いが、サービス残業が横行している会社もまだまだある。企業口コミサイト「キャリコネ」には、さまざまな業界の残業事情が寄せられている。【参照元:キャリコネ】
働き方改革が進む企業では「残業した場合は処罰」「残業時間は3分の2」
「2018年度からサービス残業が完全禁止となった。した場合は厳重な処罰となる。しかし店舗や部門で決めた予算に対しては数値の積み重ねが大切なので、結局は毎日数値に追われながら仕事をすることになる」(調理スタッフ 20代後半男性 正社員 年収420万円)
「働き方改革が進み、残業時間はピーク時の3分の2程度に。会社のゲート通過時に入退室記録がつくため、基本的にはその時間にて残業をつけることができ、残業代もきちんと支払われます。三六協定を超える残業は禁止されており、残業超過申請上限を超えると、繁忙期であっても帰るよう上司から指示がありました」(財務・会計関連職 20代後半女性 派遣社員 年収500万円)
「働き方改革」の影響から、残業や長時間労働の削減に取り組む企業が増えており、その変化を実感している口コミも見られた。残業することが処罰の対象となるなど、規制は徹底しているようだ。
「1日8時間、週40時間」を超える労働をさせる場合、使用者は労働者と書面による協定を締結しなければいけない。この時間を超えると、たとえ繁忙期でも帰宅を促すというホワイトな口コミも見られた。まさに「企業の鑑」である。
「増員要望は通らない。上司は会社に宿泊。残業申請は月30時間まで。他はサビ残」
一方で、形だけ残業を減らす、いわゆる”サービス残業”もまだまだ多い。
「土曜日出勤は当たり前、現場が基準になるため、会社の規定は適用されない。現場が動けば、当然出勤になる。残業が55hまでしかつけられないため、毎月70h程度がサービス残業となる」(電気・通信設備施工管理 20代後半男性 正社員 年収540万円)
「仕事量に対して人が足りていないためサービス残業は当たり前。残業時間を45時間以上はつけてはいけないという暗黙のルールがある」(施工管理 20代前半男性 正社員 年収450万円)
「残業が月100時間超えていました。人を増やして欲しいと要望しても通りません。上司は良く会社に泊まっていました。残業申請も月30時間と制限があり、他はサービス残業になります」(不動産専門職 30代後半女性 正社員 年収400万円)
自社で残業規制のルールが決められていても、取引先や現場の動きに合わせて仕事をせざるを得ない状況は改善されていない。残業を削減するためには、業界を越えて共通のルールを決めることも視野に入れるべきだろう。サービス残業ゼロを目指すには、企業の改革が必要だ。