ブラック企業のずさんな労働時間管理「タイムカードは勝手に定時打刻される」「30日連続勤務、休日出勤手当なし」
ブラック企業は、労働時間管理の甘い企業が多い。そもそもタイムカードがない、あっても勤務時間をごまかされるケースも多々あるようだ。キャリコネニュース読者からは、企業の「ずさんな労働管理」で苦しんでいる声が多く寄せられた。
技術職の30代男性は、会社から「君はまだ経験が浅くて、会社に貢献してない」と理不尽な意見を押しつけられ、
「定時の17時にタイムカードを押させて22時~23時まで仕事、朝は皆の前で罵倒され……なんて毎日もありました」
という状況に陥っていた。経験が浅いことが残業代を支払わない理由にはならないが、まかり通ってしまうのがブラック企業の怖いところだ。
「手書きタイムカードなので、超過しても別日で調整して装っていた」
営業職の30代男性は、「タイムカードがなく、そもそも就業時間が管理されていない」環境だった。残業代が出ないばかりか、「1分でも遅刻すると、罰として1か月間1時間前出社で掃除等をさせられる」と会社都合のめちゃくちゃなルールが適用されていた。
元営業職の30代男性もタイムカードがなく、その上「私が能力的に出来ない事が分かると、定時を過ぎて終電間近まで約6時間説教と罵倒の嵐」だったと明かした。鬱になり退職を希望したものの「辞めるなら裁判で訴える」と脅され、半年間勤務を続けたという。
学習塾に勤務していた30代女性は、手書きのタイムカードだったため定時で打刻したり、超過しても別日で調整したように装っていた。講師不足で長時間労働が常態化しており、残業時間が少なくなるよう偽っていたというのだ。
「今日は勤務が短いなと思う日でも、朝10時からチラシのポスティング、14時から授業準備や掃除、16時から22時まで授業、25時まで翌日の授業準備などを行なっていました」
夏期・冬季講習時、受験直前は授業だけで9時半~22時まで埋まっており、「1日休める日など月に1日あるかどうか」と振り返る。これだけ働いても会社が記録する労働時間は定時退社なのだから、やりきれない。
「タイムカードは上司が管理、定時になると打刻するようにアナウンスされていた」
会社の圧力で、タイムカードを定時で押せないケースは少なくない。技術職の30代女性は、
「1日8時間勤務のはずだが、朝7時から23時まで30日間連続勤務 昼休憩15分、残業代、休日出勤手当なし。タイムカードは管理者がまとめて押す」
という過酷かつ悪質な環境で働いていた。同じく技術職の別の女性も「タイムカードは上司が管理しており、定時になると打刻するようにアナウンスがされていた」と当時の状況を書いている。
販売・サービス業の30代男性も「毎日朝9時出勤、帰りは午前3時から4時、休憩はほぼ無し。タイムカードは毎日定時に勝手に通された」という嘆きを寄せていた。
従業員の労働時間をしっかりと把握できるのであれば、タイムカードがないことは違法ではない。しかし残業代を払いたくない理由から労働時間を改ざんするのは、完全にアウトとしか言えない。