営業職の40代男性は上司を苦々しく思っていた。マネジメント能力はなく、事務の女性が退社するとネットサーフィン三昧の日々を送っている。そのくせ「売り上げを上げろ。じゃないと俺たちが評価されずボーナスが出ないんだ」と1時間にわたって説教することもあった。
「上司は社内でクライアントや協力会社の悪口をずっと言っていて、聞いていて不快でした。人材派遣で助成金を不正受給していて、上司のそのことを言うと『そんなの当たり前でみんなやっている』と逆に怒られました。この人たちはダメだと思いました」
管理・事務職として働く20代女性は、「経営トップの不祥事で、会社が全国的にニュースになったことがあります。それ以来、経営方針がどんどん悪くなりました」と負のスパイラルに陥っていると明かす。
「とにかく利益重視で、顧客の都合など考えなくなりました。上司から命じられたことを忠実に行うのですが、クレームの嵐です」
業績の悪化にともない、「ボーナスは出せない」との話も出ている。女性は「何のために働いているのかわからなくなりました」と綴った。
この道10年以上なのに我流で帳簿を付ける経理「俺は会計はわからん」
技術職として働く30代男性は、「社長から『わざと残業して残業代を稼いでいるだろう』といちゃもんをつけられ、残業代を9割カットされました」という。残業代の支払いをしたくないための発言なら悪質極まりない。ほかにも、
「祖母が一時危篤になったときには、『死んでから会いに行け』と言われました。会社の設備投資の借金を背負わされそうになったり、自家用車を会社名義への変更を強要されたりと、やりたい放題の会社でした」
と綴った。
経理職をする30代男性は、入社して前任者から引き継ぎを受けた際、唖然とした。前任者は10年以上のキャリアを持っていながら簿記の知識はほとんどなく、我流で帳簿をつけていたからだ。
「私は日商簿記二級を持っていますが、どういう仕訳処理をしているのは意味がわかりませんでした。質問したら『俺は会計はわからん』と開き直っていました。周りをぞんざいに扱うタイプの人で、面倒な仕事は他人に丸投げする人でした」
社長も会社の舵取りをうまくできておらず、男性は当時を「マネジメントが機能していなかったですし、改善も困難なため退職しました」と振り返った。
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