どのような職場の人間関係で悩んでいるかを聞くと、「上司との人間関係」(74%)が最多となった。次いで「同僚との人間関係」(22%)、「部下との人間関係」(3%)となる。具体的には、
「上司からメールの返信がないこと。新人で採用されたが、判りやすく教えてくれない状況が続き、鬱になり、精神科を受診して1か月休職になったケースがあった」
「ストレスチェックで産業医面談の希望があり面談した際、配置転換を希望された。人間関係が原因だと思われたが、本人がそうとははっきり言わないので困ったことがある」
といった声が寄せられた。また「ある企業で支店ごとの面談を実施した際に、特定の支店のみストレス過多の職員が多く、人間関係が悪いのが雰囲気から読み取れた」という人もいる。
一方、「仕事の量が管理職になるほど高くなるのに対して、やりがいや賃金が伸びてないのが、よく見受けられます」という声も寄せられた。
不調の徴候「出社が遅くなる」「突発の休み、特に月曜日の休みが多くなる」
従業員がメンタル不調になっている可能性があるときのわかりやすいサインを聞くと、「遅刻や欠勤が増える」(252件)、「表情が暗くなる」(250件)をあげる声が多かった。
ほかにも「ミスが増える、作業効率が落ちる」(216件)、「睡眠不足、不眠になる」(209件)、「口数が減る」(114件)、「イライラする」(78件)、「食欲が低下する」(46件)、「頭痛を訴える」(35件)などがある。具体的には、
「裁量労働でも、出社が遅くなる時は危険信号。離席が多い人も」
「突発の休み、特に月曜日の休みが多くなる」
「睡眠不足のため、遅刻、ミスが顕著になる」
といった業務に影響が出るという声や、「いっぱいいっぱいで顔が硬くなる」「ミスが増えて、自責的となる」といった声が寄せられた。メンタル不調の早期発見のために、経営者・人事は「従業員との日常的な会話」(78件)や「定期的な面談」(72件)を行ったほうがいいとしている。
メンタル不調で休職した場合、復職が「うまくいかない」傾向があると回答した人は55%。復職の成否をわける要因としては「職場による理解やフォローの有無」(344件)を挙げる人が多く、「職場や家族のフォローがないと治療の継続が難しい」といった声が寄せられている。