サービス業の20代男性は、過去に整備士として勤務した会社で起きた出来事を綴った。基本的な就業時間は9~18時だったが、その後、強制的にタイムカードを切らされ、勤務は継続。終わるのは午前1時頃という生活が続いていたという。
「ついに精神的な疲れがピークに達し、集中力が切れお客様のお車をぶつけてしまい、もちろん上司に説教をくらいました。ちょうどいいタイミングだと思い辞めることを決意しました」
客の車を破損という残念なかたちではあったものの、この一件で体が悲鳴を上げていることに気づき、退職を決意できたようだ。
一方、技術職の20代女性は医療関係の仕事を行う中、「ミスをしないように」というプレッシャーで無理が祟ったという。
「前残業として朝6時半出社。加えて22時まで仕事は当たり前。夜勤もあり、生活リズムは最悪。医療現場の仕事で責任も大きくミスができないというプレッシャーと常に戦いながら続けていたが、2年程で十二指腸潰瘍になり退職した」
責任感があるからこそ、体調を崩してしまったようだ。
311で津波警報が出たのに上司「持ち場を離れるな」「死んだら二階級特進」
次は、職場の上司のある一言がきっかけで転職を決意した2人の経験談を紹介する。技術職の30代男性は、東日本大震災が大きな転機になったという。警備会社に勤務していたときに被災した。
「3.11の大地震で津波警報が出たので避難する旨を上司に無線連絡したら『持ち場を離れるな』と命令されました。津波に飲まれたら死ぬと反論すると、『それがお前の仕事、死んだら二階級特進だ』と平然と言われました」
部下を守る立場である上司が、社員の命より現場を守ることを優先したのだから、あまりにも危機管理能力がなさすぎる。男性は「これを無視して高台に避難していなかったら今頃自分はあの世です。その年の間に辞めました」と振り返る。
IT系勤務の30代男性は転職前の会社で、毎日0時をまわってから退勤していた。そんな日々が続いたが、「労基上の理由」から残業をせずに退勤できるようになった。ところが、その分、前倒しでの出勤を余儀なくされていた。
「残業せずに退勤し、朝3時に出勤するように言われた。『残業はカウントされるが、早出はカウントされないから!』と誇らしげに語る上司。疲労がピークに達しぼやけた視界でその姿を捉えつつ、退職を決意した」
今では転職して幸せな毎日を過ごしているという男性は、「転職を決意させてくれたあの上司は逆にありがたいのかもしれない」と記す。
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