世の中には依然として法律の無視のブラックな会社があり、真面目に働けば働くだけ自分が損をすることもある。キャリコネニュースの読者からは、
「40歳を過ぎると、ほぼ全員が管理監督者となり残業代が支払われない」(50代男性、管理・事務職)
「『祝日と土曜日は休みと思うな!』から始まった」(建築・土木系技術職、40代男性)
「ボーナス時期に社長に呼ばれ『車を買うことになったからボーナスはなし』といわれた」(30代男性、クリエイティブ職)
といった現職場での声も寄せられているが、今回は30代男性が丸12年在籍した、都内の下町にある、とある信用金庫での苦難の連続を紹介する。
「上司が書き直した稟議は修正前とほぼ変わらないのに、『見ろ!』とドヤ顔」
男性は信金の営業職として、炎天下や冬の寒い日だけでなく、大雨でも毎日、自転車で外回りをさせられた。また、4店舗のうち3店舗で、ほぼ同じようなタイプのパワハラ上司にあたったという。
「女性や営業係全員がいる前で、毎日のように私を怒鳴り散らす上司がいました。稟議は何度も書き直しさせられた挙げ句、『俺が書き直す!』と言い、『見ろ!』と言われて出された内容は、言い回しを変えただけでほぼ変わっていませんでした」
さらに上司のパワハラは加速していく。
「私の年収を聞き出し、『そんなにもらってるんだ。利益出してないのに』と文句を言われ、毎日数字の詰めをされました。数千万円の契約を取っても機嫌が悪いと怒られて、最終的には融資案件をすべて取り上げられました」
映画『ちょっと今から仕事やめてくる』に感動
上司の上に相談しても「愛のムチだと思え」と言われ、取り合ってくれなかったという。「自分は別にMでも無いし」──。このままでは、死ぬと感じ男性は退職を決意したが、
「転職が決まっても、『何か苦情があれば、お前の新しい職場に苦情の電話をしてやる』と捨て台詞を吐かれ、有給は全く消化できず、退職前日の夜までノルマを追わされ、契約を取らされました」
最後の月は給料が出ず残業代のみを支給された上、退職後もアルバイト扱いで引継ぎをさせられた。そんな男性も、今では新たな転職先でほぼ毎日笑って過ごしているという。
「『ちょっと今から仕事やめてくる』の映画を観て、『Jリーグ見てみい。移籍した途端、嘘みたいに活躍する奴がおるで』という福士蒼汰のセリフがきっかけで転職を決め、今でもその言葉に助けられています」
「冷暖房がある場所で働けるのが有難いと知人に言ったら『そんなの当たり前だぞ』と言われた。仕事を変えたら、こんなに違うのですね」
稟議もすんなり通る環境で、1年半の間に4回も業績表彰されるほどの活躍ぶりをみせているそうだ。
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