連日ニュースになっている神戸市の小学校で起きた教師間のいじめ問題。ネット上では、この事件の主犯格とされている40代の女性教師に対し、「お局」になぞらえて揶揄する投稿が目立つが、そもそもお局はなぜ生まれてしまうのだろうか。ガールズちゃんねるで10月13日、「お局様はなぜ生まれるのか?」というトピックが立った。
「若い頃は隠していただけで、元々お局の素質があったんだと思う」
「性格に難ありの人はナチュラルにお局へと進化を遂げる気がする」
会社に長く在籍し、職場を牛耳りながらときに新人をいびる中年女性をお局と呼んだりするが、お局になる人はもともと人間性に問題があり、権力を与えられたことでその部分が顕在化した、という指摘が寄せられた。(文:石川祐介)
被害に遭っていない=「取り巻き」?
「他で存在価値が無いんじゃない?絶対プライベートが充実してない人だよね」
「長く会社に居座ってオマケに独身だとそれまでに色んな葛藤やプライドが傷付いたりして、その成れの果てが『お局様」』なんじゃない?」
プライベートが充実していないため、仕事でストレス発散していると指摘するコメントも多かった。結婚や出産を機に辞めていった同僚や、自分のスキルを伸ばすために転職した同僚などを見ていたため、誰かを傷つけることで現実逃避を図っているということか。
一方、「私の職場にお局はいない。長年いる人は私達の味方で心強い」と反論する人もいたが、「あなたがお局の取り巻きだからじゃない?」とツッコまれていた。「自分の職場にお局なんていない」と思っている人も俯瞰してみると、お局に可愛がられていたから被害に遭っていないだけだった、という事実に気づくこともあるかもしれない。
日本の風潮に問題「歳取ることにネガティブ」「若さ礼讃頌の傾向」
お局が生まれる理由は、若さを求めすぎる日本の風潮にもありそうだ。
「日本が歳を取る事にネガティブすぎるからだよ。特に女性に対しては冷たすぎる」
「お局は周りが作り上げてる存在でもあるかもね。日本は若さ礼賛の傾向があるし」
日本では若い女性が大雑把であっても許されたり、何かに付けてチヤホヤされたりするシーンは珍しくない。ただ、30歳を過ぎたくらいから、周囲のこれまで優しかった態度が嘘のように、急にそっけなくなってしまうのだ。
これまで自分に向けられていた優しさが仮初めだったことに気づいた空虚感や、その優しさが他の若い女性に向けられていることへの嫉妬心など、さまざまな負の感情が混ざり混ざった結果、お局という”モンスター”が出来上がってしまうのだろう。
流行の「アンチエイジング」に代表されるように、日本は歳を取ることに対する拒否反応が強い。「若さ=素晴らしいもの」という考え方を改めることが、お局が生まれないための大きな対策になりそうだ。