1位のNTNに関しては、
「パソコンのログインログオフで管理しているので、サービス残業ができない仕組みがある。組合員は強く守られている。その代わり、管理職にしわ寄せがいっていると思われる。組合員は残業代はもれなく出ます。休日出勤は皆無である。有給休暇取得率は80%を超えており、取得しなければ上司が怒られるので、取る気がなくても取らされるぐらいである。有休は非常に取りやすい」(法人営業/30代前半男性/年収630万円/2017年度)
といった口コミが寄せられている。NTNは、大阪に本社を置く精密機器メーカー。新幹線や飛行機など、あらゆる機械の回転部分に使用されている「ベアリング(軸受)」で国内トップシェアを占め、自動車のタイヤに使用されるハブベアリングに関しては世界シェアNo.1を誇るグローバル企業だ。
同社は、社員が仕事と家庭とを両立できるよう、ワークライフバランスの実現を推進している。毎週水曜日を「ノー残業デー」に設定し、フレックス勤務や裁量労働制を導入している部門もあるくらいだ。また、2018年には2か所目の企業内保育所をオープンするなど、積極的な育児支援を行っている。
女性社員の平均勤続年数は男性より長く、産休・育休を取得しても働き続けやすい環境といえる。介護休職についても、法定の93日を大きく上回る最長1年間の取得が可能で、休職期間中の賞与も一定金額保証している。育児・介護など、やむを得ない事情で退職した社員が復職可能な「NTNジョブリターン」制度まである。
2008年3月期の女性管理職数は1名であったが、2018年3月期には32名にまで増加。有給休暇取得率は長年80%以上をキープしている。平均年間給与は約732万円(2019年3月期)となっている。
調査対象は、『日経業界地図 2018年版』(日本経済新聞出版社)の「自動車①(国内)」「自動車②(世界)」「エコカー」「自動車部品・タイヤ」「二輪車・自転車」に記載があり、対象期間中に「キャリコネ」に20件以上評価が寄せられた企業。対象期間は、2016年4月~2018年3月。