どのような場面において撮影モラルが低下したと感じるかを聞くと、最も多かったのが「観光地」(65.9%)。具体的には、
「観光地で落書きをしている友人の写真動画を撮っていた。注意をしたら逆に叱られた」(50代・女性)
「たくさん人がいるのに、水族館でいい写真が撮れるまで場所をゆずらない。小さい水槽では特に迷惑」(40代・女性)
という声が寄せられた。2位以降、「公共交通機関」(55.7%)、「事故・事件現場」(50.4%)、「被災現場」(46.7%)と続く。これらについて、
「飛行機の機内登場に際し、ビジネスクラスの乗客が席の写真撮影に夢中になり、エコノミークラスの乗客の着席に支障をきたしていた」(60代・男性)
「同じマンションの方が飛び降り自殺をしたが、その現場を上の階からスマホで撮影されているのをこの目で見た時には大ショックを受けました」(60代・女性)
「人身事故現場・火事の消火中に救命などをしている人や通行人の邪魔になっているのに動画を撮っている人が多くびっくりする」(30代・女性)
という声も寄せられた。観光地の歴史的背景への理解や、撮影場所での配慮が足りていないことが原因でモラル違反する人が少なくはないようだ。
「他の人も撮影していたから」モラル違反?
自身で「モラル違反」だと感じながらも撮影してしまったことがある人は12%。どのような場面でそのような撮影をしたか聞くと、群を抜いて多かったのが「観光地」(46.0%)で、「ライブ・イベント会場」(20.4%)、「公共交通機関・旅客施設」(17.5%)と続いた。
「とても美しい景色があり、カメラを出す雰囲気でないところで撮影してしまったことがある」(40代・女性)
「海外の公演後のアンコールで周りの人達が撮影し始めたので、撮影したら後ろ斜めの外国人から注意されてしまった」(40代・女性)
観光地やイベント会場など、日常生活ではあまり撮影することのできない場面だからこそ、
「モラル違反であっても撮影したい」という気持ちが湧くようだ。また、「他の人も撮影していたから」という声も挙がっており、周りの様子に流されて撮影してしまうこともうかがえる。
一方、モラルのない撮影と思える行動に関して、
「事故現場などで何か証拠となる物が写るときや災害で被害の大きさを伝えるのはテレビよりも早くリアルなものがある場合もあるので一概に撮影モラルが悪いとも言い難い。自己責任できちんと行うべき」(40代・女性)
という声も挙がっている。