企業口コミ・給与明細サイト「キャリコネ」は12月中旬、「機械業界の給与の満足度が高い企業ランキング」を発表した。機械業界に属する企業をピックアップし、キャリコネのユーザーによる「給与の満足度」評価の平均値が高い順にランキングにした。【参照元:キャリコネ】
調査対象は、『日経業界地図 2018年版』(日本経済新聞出版社)のファナックに記載の企業のうち、対象期間中に「キャリコネ」に20件以上評価が寄せられた企業。対象期間は、2016年4月~2018年3月。
1位は「ファナック」で、給与の満足度は4.05。2位以降、「キャタピラージャパン」(3.80)、「クボタ」(3.76)、「DMG森精機」(3.54)、「小松製作所」(3.52)と続く。
ファナック「ボーナスは管理職になると非常に大きなウエイトを占める」
1位のファナックについては、
「給与は非常に良い。他社と比べて劣ることはほぼない。ボーナスランキングなどを見れば明らかであるが、ボーナスは管理職になると非常に大きなウエイトを占める」(研究開発/40代前半男性/年収1,650万円/2017年度)
といった口コミが寄せられている。同社は、富士山の麓、山梨県忍野村に本社を置く重電・産業用電気機器メーカー。FA(※)、ロボット、ロボマシンを事業の三本柱に据えており、研究職が全社員の約3分の1を占める、研究開発重視の経営体制も特徴的だ。工作機械用CNC(コンピューター数値制御)で世界首位を誇り、産業用ロボットメーカーとしても「世界4強」の一つに数えられるグローバル企業でもある。
働き方の面では、長時間労働の是正策として、時間外労働の上限時間削減や年次有給休暇の取得を推進。年次有給休暇は初年度より22日付与され、2018年度の年次休暇取得率は85%と高水準だ。また、不妊休職制度の整備や育児短時間勤務制度の対象を小学6年生の子まで拡大するなど、ワークライフバランスの実現を支援。がんなどの病気の治療と仕事の両立支援にも注力している。
2019年3月期の有価証券報告書によれば、ファナックの平均年収は約1364万円。すべての商品がFA化・ロボット化を進めた国内の自社工場で効率よく生産されているため、人件費を抑制できることも強みだ。
※Factory Automationの略。工場における生産の自動化を指す。