書き込みでは、記事が伝えたように「サービス業」や「建設業」関係者からの切実な訴えも次々に寄せられた。
「給料が低いし、おかしなクレーマーもいるし、ノルマもあったり、年末年始や土日祝日は休めないし、体もきつくなってくる」
「建設会社の事務です。殆どが定年間近の従業員ばかり。この先この業界大丈夫なのか?と不安です」
「旦那が鉄骨鳶で5年以上はたらいてるけど手取り20万いかない(中略)資格も色々取ったのに」
などの嘆きが本当に多い。「接客業はクレーマーのせいじゃない?」という声には多くの賛同が集まっている。建設会社の事務職からは、外国人が増えている現状や、「海外から人材派遣の営業電話がガンガン掛かってくるよ!」などの報告が相次ぎ、もはや終末期。老朽化した国内のインフラ補修も怪しくなってくると危機感を覚える人もいる。
「年収は700万だからいい方なんだけど人が集まらない(建設業)」など、収入は悪くないという声も複数あったが、肉体労働のイメージや長時間労働、出張や休みが取りづらいという理由から敬遠されているようだ。
サービス業や建設業で働きたい人もいる、企業は待遇改善を
他方、「人手不足で倒産するような会社は倒産していいと思う」という意見も散見され、筆者も同感だ。日々新しいサービスが生まれる裏では、斜陽産業や待遇改善できない企業が先細りすることは避けられないだろう。ただ、労働人口が減少する中、技術が継承されないまま消える企業もあると思うとツライものはある。
とはいえ、コメントの中には、「皆が仕事の時休みたかったのでサービス業苦じゃなかったなー。クレーマーはいても稀だし、それよりも沢山微笑みかけてくれるお客様の方が多かった」と、仕事を楽しんでいた声もある。筆者は建設会社に事務で働いた経験があるが、建設業に入る若者はものづくりが好きで、「自分の家を自分で建てたい」という夢を持っている人が多かった。更地からビルが建ったときの充実感を語る人もいた。介護・福祉・医療なども含め、人の役に立つ仕事に誇りを持っている人は多いはず。人が仕事を選ぶポイントは、お金の問題だけではないだろう。
連休が取りづらいとされる宿泊業だが、異例の取り組みをしている企業もある。今月14日から、大分県別府市の老舗ホテル「杉乃井ホテル」(客室647室)では、10日間連続で全館休業に入り、従業員約1000人が一斉に休暇に取る。連続休業は数億円の減収が見込まれるが、従業員のリフレッシュを優先したという。連休実施は3年目で、新卒採用の応募者は前年の1.5倍になっているそうだ。できる所は限られているかもしれないが、企業の生き残りには、目先の利益だけを追わない思い切った施策が必要なのだろう。