ブラック企業では、一般的な会社では予想もつかないことが起こっている。営業職の60代女性キャリコネニュース読者からは、
「上司が食べる弁当を毎日手作りする。材料費は一切もらえない」(60代女性、営業)
という声が寄せられた。今回は、3人のブラック企業エピソードを紹介する。
勤続11か月が歴代最長 退職後の現在も記録保持中
事務・管理職の40代女性は、1年足らずで辞めた元勤務先について綴っている。女性の在籍中に、健康保険や住民税の手続きを1回もしなかった会社だ。給料明細や源泉徴収票も渡してもらえなかった。退職の原因などについて、
「女専務が、中二病のオッサン社長を神のように崇めていたからです。毎日呪文のように社長を崇め奉る言葉を、就業時間ずっと叫んでいました。精神的に疲れ果て『辞めたい』と1か月前に申し出たが、有休消化は認められず。翌日から欠勤扱いで、給料は払われませんでした」
給料未払いは女性以外の数人も被害にあっている。また女性は勤続11か月だったが、歴代で一番長く務めた事務員であり、現在も記録保持中だという。社長は「労基はどうせ俺に頭が上がらないからチクればいい」と豪語していたという。
月の労働時間は400時間超 過労死ラインの90時間が「可愛く見えてくる」
サービス業の40代男性は過酷だった前職で起きた、とある珍事を明かす。基本的に1日14~16時間勤務、休憩もない会社で働いていた。10連勤は短い方で、休みは良くて2週間に一回あるかないか。半年ほど無休で働いたこともあった。
「月の労働時間は400時間オーバーでした。『残業が90時間超えたら過労死や鬱病になります』って基準が可愛く見えてくるくらいです」
そうした状況下でも社長は毎日19時くらいから飲み歩き、料理の写メなどを社員共有のLINEにアップしていた。
「みんな仕事中なので、もちろん誰もリアルタイムで見てません。仕事が終わっても誰も『美味しそうですね』などとコメントすることはなく、既読スルーの嵐」
辞める際に「有給休暇を消化したい」と申し出たら、「今までに消化して辞めた社員は一人もいないんだよ!」と逆ギレされたという。
同じくサービス業の30代女性の勤め先は、「社長が”神”、新卒と天下りが”人間”」という会社だ。中途採用組は、実務や対外交渉を一手に担っていたが、会議にも出ることは許されない、”社畜”扱いだという。
「会議資料を作成するための一連の作業もすべて中途採用組がやっています。それなのに、会議での役員・社長報告は部長以上でないと許されません。もちろん部長は天下りです。中途採用組だけ基本給が激安な上、祝日は出勤扱い」
新卒の初任給は高額で、中途の係長クラスを上回る。不満に思い人事に掛け合っても、「だって中途だから」で終わるという。
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