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多様性が原因で困ったエピソード「意見がまとまらない」「熱意に温度差」

多様性が必ずしもポジティブに働くとは言い切れないようだ

多様性が必ずしもポジティブに働くとは言い切れないようだ

リクルートマネジメントソリューションズは1月、「多様性があるチーム」に関する調査結果を発表した。調査は2019年9月にネット上で実施し、従業員300人以上の企業で働く22~59歳の会社員351人から回答を得た。

職場やプロジェクトなどの現在所属しているチームのうち、メンバーの多様性が最もあると思うチームの特徴を聞くと、人数ベースでは「5~10人」(35.9%)、「11~20人」(28.2%)と比較的小人数のチームが多かった。また、発足からの期間については、過半数が「3年以上」(53%)と答えた。

業務、人間関係ともに良好なチーム「年齢問わず発言しやすい」「相談しやすい」

職務系統別に多様性があると思うチームの位置付けをみると、どの職種でも「組織図にあるような定常的な組織」(営業:75.4%、サービス:64.3%、事務:66.9%、技術:43.6%)が際立ったのに対し、技術職に関しては「目的が達成されたら解散する期間限定の組織」(営業:13.1%、サービス:5.4%、事務:15%、技術:25.7%)である割合も比較的高かった。

さらに「多様性が最もあるチームとは、どのような多様性か」を聞くと、回答が多かったのは「年齢層」(80.6%)や「知識・スキルレベル」(72.6%)だった。

多様性があるチームの業務推進状況と人間関係については、最多が「業務、人間関係、共に良好」(45%)。回答者からは

「年齢、性別問わず、発言しやすい雰囲気」(営業、40代男性)
「分からないことを相談しやすい」(事務、20代女性)

といったコメントが寄せられた。

一方で「業務、人間関係、共に問題がある」(13.4%)と答えた人の声からは「互いの意思疎通ができず、業務が滞る」(営業、40代女性)、「年配メンバーの高圧的な態度で自由に意見できない。その結果、若者が育たない」(事務、40代男性)とさまざまな課題がうかがえた。

「熱意に温度差があり、何もしない人もいる。業務量が偏る」という声も

多様性のあるチームのプロセスとして「あてはまる」という回答が8割を超えたのは「助け合いながら仕事を進めている」(82.9%)、「メンバーは、チームで成果をあげることに貢献しようとしている」(82.13%)の2項目だった。

対照的に「チームからの脱落者・退職者が多い」(43.3%)、「雰囲気が殺伐としている」(43.8%)といった組織については「多様性がある」と考える人が少なかった。

また、チームワークにおいて「どのような多様性が障害となり得るか」を聞いたところ、最多は「知識・スキルレベルのバラつき」(33%)だった。次いで「価値観」(28.2%)、「年齢層の幅」(21.7%)と続いた。

実際に、多様性が原因で困った経験やエピソードを聞くと、

「それぞれが自信を持っていて、意見がまとまらない」(技術、20代男性)
「年齢による価値観の差を感じるので不安」(サービス、30代女性)
「熱意に温度差があり、やる気のない人は何もしない。業務量が偏る」(事務、50代女性)
「上司がスキル不足、勉強不足を自覚していない」(技術、40代女性)

といった声が寄せられた。

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